第二十八話 ページ29
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神威side
Aが俺に手料理を振る舞ってくれた日からAは食堂にこもるように料理の練習をし始めた。
そのツケか高熱を出して寝込んでしまった。
「苦しい?」
「伝染る、から…。出て…。」
胸を上下させて荒く息をするAは妙に色っぽくて、いけない事を考えてしまう。
いくらAでも、弱っている時に襲えば身体がもたないだろう。
苦しく咳き込むAに、俺はどうしたらいいか分からず、「阿伏兎を呼んでくる。」という選択肢しか思い浮かばなかった。
「おいおい。団長が毎晩のように盛るから嬢ちゃんにも限界が来たんじゃねェの?」
「そんな事ないヨ。手加減してるし。」
語尾に「多分。」と小さく付け足す。
聞こえたか分からないが、阿伏兎はため息をつき、Aに声をかける。
「そうだろ?団長に毎晩、無理矢理抱かれてっからその拒否反応でも出てんだろ。」
「何。拒否反応って。」
ゲラゲラ笑う阿伏兎と苦しそうに笑うA。
額に浮かんでいる汗をタオルで拭うと、Aは微笑んで「ありがとう。」と俺にお礼を言った。
「俺に何か出来る事あるかな?」
「団長に出来る事は"何もしない事"だろ。」
「もっと汗をかけば治るヨ。きっと。」
「それしか考えてないのね、団長は。」
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ゆる - 面白かったです!!神威可愛いなー(ノ≧▽≦)ノ (2020年5月13日 11時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
りなりー - かわいい、カワイイ、カワ(・∀・)イイ!!キュンキュンしました。大好き! (2020年5月1日 1時) (レス) id: 6dff351985 (このIDを非表示/違反報告)
矮俚好 - うわ、うわ、うわ、うわ!(訳:最高!神!とりあえず……最高!)←伝われ(願望) (2018年1月11日 20時) (レス) id: a1d4539828 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - 面白かったよ、これからも頑張ってねー。(/・ω・)/ (2017年8月21日 5時) (レス) id: dd49ad89fc (このIDを非表示/違反報告)
汎用うさぎ(プロフ) - いちごミルクさん» 読んでいただき、ありがとうございました! (2017年8月3日 10時) (レス) id: 8e8f377fcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2017年5月10日 22時