:QK: 短編集（BL）

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福良 目線

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たぶん、いや、絶対。
俺は半年間、ずっと片想いしていた相手が分かったかもしれない。

昨日、あんなにわかりたくないと思っていたのだが、脳は嫌でも今までの記憶と自分の想いを結びつけていた。


俺は、伊沢に。伊沢に片想いをしていたんだ。

心の中でそう改めて呟くと、何だかこの朝、これからオフィスに行くのが気まずくなってしまっていた。

一瞬、仮病でも使ってしまおうかと思ったが、今日は山本が前々からやりたいといっていたきかくを皆で撮る予定だったので、それはダメだ、と瞬時に諦めた。


…なんで、伊沢かなぁ。

絶対に叶わない。この恋は実らない。
だからこの病も、治らない。

この病が完治する際に吐き出す白銀のバラなんて、絶対に吐けない。吐きたくても、できない。

考えれば考えるほど、気が重くなってしょうがなかった。

この想いを早く伝えたら。ﾜﾝﾁｬﾝあるじゃない、と思う人がいるかもしれないが、そうする訳にはいかないのだ。

よりによって、相手が伊沢だから。

伊沢の気持ちになって考えてみてほしい。
今まで会社を一緒に支えてきて、不可解な病について相談にのってきたその相手から、急に｢好きです｣なんて言われたら、気色悪いの一言だろう。

しかも、花吐き病の完治のためには両思いにならなければならない。

きっと伊沢は優しいから、気持ちを伝えたら表面上だけでも｢好きだよ｣と言ってくれるのだろう。

それで俺の病が治るから。

そんな迷惑は絶対に掛けたくないし、相手を困らせてまでこの病を治したいとは思わない。

少し、胸が苦しいだけ。ちょっぴり痛いだけ。


…だから、絶対。この想いだけは。

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謝ります、すみませんでした！;;
奇病系あんまり書いたことなくて、終わらせ方もどうしたら良いかわかんないし…;
全体的にどんよりした感じのお話にしてみたんですけど…お好みじゃなかったらすみません;
一応お望みであれば続きも書きたいと思いますので…;;

ﾘｸｴｽﾄありがとうございました！

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