情報屋【男主】

情報が九つ ページ10

「さっきのAさん、とっても可愛かった……」






そう私は呟きながらAさんが去って行った方を眺める
本人は気付いていないかもしれないけれども、私とキスをした後のAさんの顔は紅くなっていて
思わずそれ以上の事をしてしまいそうになった程、可愛らしかったのだ






もっとしたかった。なんて云ったらAさんは怒ってしまうだろうから云わないけれど
あ、でもAさんが私に上目遣いになりながら怒っているのも良いかもしれない





自然と自分の口元がニヤつくのが分かる
嗚呼、次はもうちょっと長くしてみようか。そしたらもっと可愛いAさんが見れるかもしれない






そんな事を思いながら私は探偵社のオフィスに戻って行った







太宰side 終了






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「良いじゃん、ちょっと付き合ってよ〜」






『え、いや、あの……そう云うのは困るんだけどな？』






僕は思わず苦笑してしまう
どうしよう。僕こう云う時の断り方とか知らない
しかも周りの人間達は気まずそうに目を逸らしながら歩いて行っちゃうし……






「え〜、ちょっとだけだからさ！ 良いでしょ？」






『う〜ん……僕用事あるから、無理かな。ごめんね？』






そう云うと僕の腕をガシッと掴んでまたお願いしてくる人間君
え、本気でどうしよう……流石に乱暴な扱いは出来ないしね
苦笑しながら人間君を見ていると急に背後から引っ張られる





『わっ……』







「おい、俺の連れに何してンだ？」





「え、あ……何でもありません！！」






僕の事を引っ張った子の事が恐かったのか人間君は怯えながら走り去って行った
僕は背後を振り返り、助けてくれた子の方を見る








『助けてくれてありがとう』






「いえ、出張が終わったので散歩でもと思ってブラブラしていたらAさんが困っていた様に見えたので。

お久し振りですね、半年振り位ですか」








そう云って彼は照れ臭そうにお気に入りの帽子を被り直す
んふふ、可愛い〜。僕は思わずニヤついてしまう







『うん、多分それ位だと思うよ。

_________久し振り、中也君』

情報が十つ→←※情報が八つ 微ピンク表現あり

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