情報屋【男主】

情報が五つ ページ7

『ふんふふ〜ん♪

今日はさっさみがいっぱいだ〜♪

お稲荷さんもいっぱいだ〜♪』





そう僕は気分良く歌いながら歩く
いや、昨日も買ったんだけどさ。今日はお店のおばちゃんにいっぱいおまけしてもらったからねぇ♪
いつもの倍くらいはあるんだよ





「あれ、Aさん？」





聞き覚えのある声に呼ばれ、僕は足を止める
声の主の方をみると、そこにいたのは治君だった





『やァ治君、また仕事サボってるのかい？

独歩君が怒ってるんじゃないの？』





そうニコやかに云うと笑顔で否定する治君
へぇ……治君が仕事するって、珍しい事もあるもんだねぇ……




「あ、そうだ！ Aさんも良ければ一緒に行きませんか？

……どうせポートマフィアが探偵社に来る事は“想定内”だった事であり、

敦君の情報を森さんに渡したのも貴方でしょうしね」





ありゃま、治君に見抜かれてる
ま、林太郎君が僕に虎君の情報を要求してきた時点で、次に何をするかは大体想像がつくもの






『んふふ、バレてたんだね。……良いよ、僕もついて行く。

恐らくだけれど怪我人が出るからね』





治君は僕が云った［怪我人］と云う言葉に反応し、何やら焦った様に僕の腕を引いて走り出した
あ〜……って事は僕の予想は当たっていた訳だ




__________
______
____




「は〜いそこまで」




そう云って虎化していた虎君と龍之介君の黒獣を無効化させる治君
僕はすかさず落ちそうな虎君を受け止めた
え、何この子軽くない？ 僕が云うのもなんだけれど、ちゃんとご飯食べてるのかな？




そしてチラリと地面に倒れている二人の人物を見る
あれま、ナオミちゃんと潤一郎君怪我してるじゃん
ナオミちゃんは銃とかで怪我をして、潤一郎君は龍之介君の異能をモロにくらった感じかな？



「貴方は探偵社の……何故ここに？」



「美人さんの行動は気になるたちでね。全て聞かせてもらった」




うわぁ、盗聴してたんだ
すっごい趣味だなぁ〜





「……太宰さんに、Aさん」




どこか警戒している雰囲気を出す龍之介君




『やァ龍之介君、昨日振り〜。

一葉ちゃんは久し振りだね』






あれ、一葉ちゃんちょっとびっくりしてる
それもそうか、ポートマフィアの本部に普通に出入りしている上に首領の林太郎君とも親しい僕が、
武装探偵社と云うポートマフィアにとっての敵の社員と一緒にいるのだからね

情報が六つ→←情報が四つ

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