39帰り道 ページ38
あの後、みんな何も喋らずに自然と解散になった。
それが一番良かっただろう。
あの場の誰もが思ったことだな。
pkt｢･･･ちょっといい？｣
何時もより、低い声。
張り付いているような笑顔。
何を考えているか分からない。
･･･一番怖い奴に声かけられてしまったな。
｢いいよ、帰りながらでいいか？｣
平静を保たねば。
その考えが頭を占める。
ぴくとはこの答えが返ってくるのを知っていたかのように、
ゆっくりこちらへ近付いて来た。
相変わらず、張り付いた笑顔だ。
pkt｢久しぶりだね、二人で帰るの。｣
｢そうだな。
朝も帰りもあいつらが居るからな。｣
pkt｢でも、今日一緒じゃなかった。｣
少しふて腐れているのか？
演技だとしたら、大分演技派だな。
ほっぺたを少し膨らませている姿があざとい。
｢悪いな、こっちも事情があったんだ。｣
pkt｢ふーん･･･
兄さんと喋ったこと、俺に言えないの？｣
笑顔とは裏腹に、ぴくとの目は少し寂しそうで。
その顔を見ると、僕は泣きそうになってしまう。
昔から何故かそうなのだ。
pkt｢A。｣
真っすぐと僕のことを見てくるぴくとは
pkt｢俺を信じてみない？｣
何時までも、僕の
pkt｢Aが僕のことを信じ無いなら、それも答えだよ。｣
憧れで、上司で、
pkt｢でも、俺はAを信じたい。｣
そして、
pkt｢この手を取って｣
大好きな人だ。
pkt｢そんな顔しないでよｗ｣
｢誰のせいでこうなってると思ってるんだよｗ｣
僕の手には、しっかりぴくとの手が握られている。
ぴくとの顔はぐちゃぐちゃだ。
きっと僕もそうなのだろう。
pkt｢改めてよろしくね！
･･･俺の右腕！｣
｢改めるなよ。
何時までも、俺はお前の右腕だ。｣
そう言うと、ぴくとは顔を左手で覆った。
右手はギュッと僕の手を掴んでいる。
pkt｢ハァ〜
俺格好悪いなぁ〜｣
｢元からだろ？ｗ｣
pkt｢何だと〜ｗ｣
張り付いた笑顔では無い、本当の笑顔で笑い合う。
｢ぴくと。｣
今度は僕の気持ちを伝える番。
一度大きく息を吸う。
｢ずっと前から、
今世から、
いや、前世から、
お前だけは信じてる。
だって･･･僕の大好きな人だから。｣
そう言うと、またぴくとの顔がぐちゃぐちゃになった。
ほんのり顔が赤い。
嬉しそうな顔で小さく｢ありがとう。｣とずっと呟いている。
そんなぴくとをまた、僕はギュッと抱きしめた。
こりゃ、さっきまでは少し疑ってたとは言えないなｗ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 272人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
泣虫 - 泣かせっんといてっやぁ…くそぉ…枕ビッショビショやんけぇ (2022年10月16日 13時) (
レス) id: 8f8400f448 (このIDを非表示/違反報告)
とぉと(プロフ) - 因幡さん» ありがとうございます！是非続編見てください！ (2021年2月28日 1時) (レス) id: 0f530ae9f6 (このIDを非表示/違反報告)
とぉと(プロフ) - 新紅葉団子さん» 紅葉団子さーーーん！！！！！いつもありがとうございます！心から大好きです！今更ですが更新頑張ったので是非見てください (2021年2月28日 1時) (レス) id: 0f530ae9f6 (このIDを非表示/違反報告)
因幡 - 続き楽しみにしてます (2020年4月12日 4時) (レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
新紅葉団子 - こんにちは！データ消えた新紅葉団子でスゥー更新頑張ってください！ (2020年2月16日 9時) (レス) id: 59fbe4bf10 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：とぉと x他1人 | 作成日時：2019年12月9日 19時
