マイキーの嫁は不良の血が流れるお嬢様【佐野万次郎】

ここ私ん家だから ページ32

『ん…』


目が覚めて見慣れないが、懐かしい天井を見て
あ、家に帰ってたんだったと思い出す。


起き上がって、バスタオルがかかっている事に気づいた。
あれ？私寝落ちたよね？




辺りを見回すと、お風呂場に電気がついていた。
この家に入れるのは私ともうひとりしかいない。


ガチャ。



お風呂上がりで上裸のマイキーが出てきた。



『知ってる？ここ私ん家だから』
「知ってる」
『だよね』




自分の家のような見事なくつろぎっぷり。
もう私の横でソファに座ってる。


「さっきうなされてたけど。夢でも見てた？」
『うん、マイキーと縁切ってた時の夢』
「小6のときだったっけ？」
『そう。私がマイキーぶん殴ったやつ』
「あれは痛かったな〜」



思い出したようにほっぺを擦るマイキー。
ごめんってば。



「でもあの時、今のAの両親に会えてよかったよ。
　お嬢様としての家や世界があることもわかったし」
『うん。お父さんもいい友達じゃないか、大事にしろよって言ってくれた』


マイキーがコツンと頭を乗せてきた。



『ドラケンと喧嘩したんだって？』
「ケンチンが悪い」



そのまま肩をうりうりしてくる。

マイキーも疲れてんだろうな。




『今日はもう寝なよ。一緒にいてあげるから』
「しよ」
『それは無理』
「なんで」
『先に仲直りしてきなさい』
「」

仲直り→←＊名前で呼ばないでください

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