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『ん、ッ……うう"っ!!!』


あれ、なんだ……どうして…?


大寿「あぁ、綺麗だ……とても綺麗だな。」


なんで、私も、柚葉ちゃんのお兄さんも、服、着てないんだろう



『な、なに……!』


規則的に繰り返されるパン、パン、という音。

肌と肌がぶつかる音だと理解するのに、大分時間を要した。


それに、圧倒的な力に圧されて、まるで身動きが取れない。


大寿「ようやく目が覚めたか、体は辛くないか?」


昨日、初めて会って、名前を知って、今日貴方に助けてもらった。

それは、わかる。


助けて貰ったあとに、私の腰が抜けてしまって、家の中まで運んでもらった。


『だ、め……なんか、へんです…』


混乱したせいで、晩御飯を召し上がって貰おうと変な提案をした。

昨日の残り物と旬の魚を焼いて出した、旨いと言ってくれた。


大寿「ああ、変になれ……ッ!」

『あ、うぁ"ッ?!』


それなのに、なんでいま。


『やだ、やだやだっ、うごけないの辛いッ』

大寿「だがそれも受け入れるんだ、そうすればもっと良くなる。」

『はなして、も…やめてくださいっ』


なんで私は、友人の兄に抱かれているの?



何とか意識を保つので精一杯だった。
けれど、どうにかして記憶を辿ってどうしてこうなったのかを理解することにした。


晩御飯を食べてもらったあと、食器を洗っているときに彼からとある提案をされた。


"「さっき襲ってきた男がまた夜中に襲撃してくる可能性があるから、今日泊まらせてくれないか」"

と。


初めはそんなこと出来ない、と何度も何度も断りをいれたはずだ。

昨日あったばかりの人間にそんな危険な役をお願いする訳にもいかないし、第一彼がそこまでする理由が分からなかったから。


気にするな、とはいうもののタダより怖いものはこの世にはないと言っても良いから、だから無理にでも追い返すつもりだった。




気が付けば隣に座られていて、耳を食まれ、身動きを取れないように彼の足の間に収まっていた。

それがどうしてかも理解出来ぬまま唇が重なり、首筋を噛まれ、身にまとっていた衣服を脱ぎ去っていたのだ。



大寿「細っこい体だなァ、A」

彼に対して特別な感情を持っていた訳でもない、ただ助けられた恩義だけで誘ったはずだったのに快感を絶え間なく与えられて、支配されるような感覚を覚えさせられた。

そんなとき、耳元で名前を呼ばれてしまえば、男性経験なんてなかった私のカラダは跳ねるらしい。




『う、う"っ、やだっ…!!!』

しかし私の抵抗も虚しく、身体に痛みを覚えて躊躇いがちに射してきた陽の光を合図にその身勝手な行為は終わった。

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作者名:HAL | 作成日時:2023年11月15日 23時

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