爆豪勝己とかいう隣人が強引すぎる件について【ヒロアカ】

試験合否 ページ6

今日はついに、ついに雄英高校の合否発表がされる日！


自己採点ではなんとか合格ライン！
私は実技試験受けなかったから、きっと受かっているハズだ！


「おいA、紙届いてんぞ」

「あ、ありがと……って！なんでまた爆豪くんいるの…」



当たり前の様に私の部屋に入り、合否発表の手紙を渡してくる。どっちが家の主か分かったもんじゃない。


どうやら、彼は郵便ポストへ自分の封筒を取りに行ったついでに私の家へ寄ったらしい。
コンビニ感覚と化している。



「爆豪くん、もう合否確認した？」

「まだしてねーわ。けど、ぜってぇ受かってる」

「す、すげー自信……ヒーロー科難しいのに……」



彼は躊躇うこともなく、ビリビリっと音をたてて封筒を破る。中からは“合格”と書かれた紙がでてきた。

それを、ほらな、と言うような目でそれを見せつけると、私の前に投げた。やかましいわ。



────私もきっと、合格だ。自己採点も合格ラインをこえていた。これで、あの雄英高校に通える。大丈夫だ、大丈夫だ、大丈夫……


頭の中をぐるぐると回る言葉に、跳ねる心臓。試験当日より緊張しているのは絶対におかしい。

なかなか封筒を開けない私に痺れを切らしたのか、爆豪くんは私の手から封筒を奪い、ビリッと開けてしまった。



「あーっ！何すんの！」

「テメェがさっさと開けねぇからだろうが！」



案の定の理由に今更驚きもしない。

そして、中から紙がでてきた。爆豪くんはそれを手に取り、見る。緊張がピークに達し、お腹が冷える。

彼は無言で私に紙を投げた。
なんなの爆豪くん…と思いながらも、恐る恐る、紙を除くと───




────合格だ！
頬が緩んでいくのが自分でもわかった。



「気持ちわりぃ顔してんな」

「うへへ、今日だけは許してよ」

「どのみち、Aの笑い方はクソ気持ちわりぃ」

「言い過ぎだよぉ、もぉー」



と言いつつもニヤニヤしている私。
さぞかし気味の悪いことだろう。だけど、嬉しいもんは仕方がない！


これでプロヒーローを間近で拝める。ヒーローの卵も拝めるんだ！
体育祭は毎回盛り上がってるし、その他諸々、楽しみが待ちきれない！

これをにやけないでどうしろと！


「あ"あ！気持ちわりィ、帰るわ」

「うん、じゃあね、爆豪くん」


ニヤニヤーっとしたまま爆豪くんを見送る。
今日はいつもより帰りが早い。




────────────


「あンの、クソ女！ニコニコしやがって！」



赤い赤い顔。

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