ヒーローと甘々。その１２。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】

✿映して切り取って。　ドライブ【詩島剛】 ページ29

✿チーズバーガーをチーズぬきで！様リクエスト✿

ＮＯサイド

『お待たせ〜！』

剛「んーん。待ってないよ」

手を振って走って来るAに、剛は笑顔で微笑み掛ける。

剛「俺の方こそいつもごめんね。よし、じゃあ先ずウォーミングアップに１枚」

剛はそう言うと、カメラのシャッターを切る。

Aはカメラに向かってピースサインを突き出した。

『さあ、所で今日の撮影現場は？』

Aはいつも、剛の写真の被写体となっている。

色んな場所で撮るから、花畑や路地裏なんて事もあるのだ。

今日は？と聞くと、剛は答える。

剛「俺の家」

『え？』

剛「やっぱ嫌？家で撮る事無いから……と思ったんだけど」

『ううん。行くよ』

Aは驚きつつ、こくり、と頷いた。

そして剛の家に着いて。

剛「取り敢えず何か日常っぽく？勝手に物とか触って良いから」

そう言われてAは思うがまま自由に過ごした。

本を読んだり、ジュースを飲んだり、クッションを枕にして寝てみたり。

剛が昔撮った写真を集めたアルバムを開いて、少しだけ嬉しくなったりもした。

そんな彼女を、剛は写真として切り取って行く。

そして、あっと言う間に夕方になった。

剛「よし。今日は終わり。写真確認しよ〜」

剛が言うと、Aは剛の隣に座ってカメラを覗き込む。

剛は一通り写真を確認し終えて隣を見る。

すると、Aは眠ってしまった様で、規則正しい寝息が聞こえた。

剛はそんな可愛らしい寝顔を写真に収める。

こんな警戒心が無い寝顔も好きだなぁなんて思って、笑みを浮かべた。

勿論、この関係が壊れたら嫌だから好きとか言わないけど。

でももし、未来でそうなるなら、今はただ君の一瞬を写真に切り取らせて。

そんな事を考えて剛はまた写真の確認。

そのタイミングで、Aは薄っすらと目を開けた。

今起きた、と言うか本当はずっと起きていた。

でも、寝た方が君が撮ってくれるから、なんて思いながら寝たフリをしていた。

写真を撮る時の真面目な顔が好きで、でもいつもの優しい笑顔も好きで、今はまだこのポジションをキープしておきたい。

だから決して好きだなんて言わない。

Aは、カメラだけじゃなくて、君の瞳にもバッチリ映る事が出来たら良いななんて考えながら、彼の視線に気付いて、またそっと目を閉じた。




リクエストありがとうございました✨

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