_ 特撮学園 _＊three＊ (ページ26)

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「初めての告白」ページ26

千明の心拍数は確実に上がっていた、まるで全力疾走をした後のように汗をかいている。そして何よりマーベラスの顔色を伺いたくないのか俯いていた。

マーベラス「幾つか言いてぇ事がある」

千明「お、おう…？」

告白の返事が「yes」か「ＮＯ」、どちらかが直ぐに返ってくるかと思っていた、だから意外な言葉に千明は顔をあげ首を傾げた。

マーベラス「俺は丈瑠や寿司野郎。士や"バ海東"みたいに男が好きなわけじゃねぇ」

腕を組みながら、不機嫌そうな顔と声で千明を鋭く睨み付けた。だが、千明もすかさず「俺だって巨乳の姉ちゃんとか普通に好きだし！」大声で弁解した後に続けて「けど好きになったのがマーベラスだっただけだ！」といおうとしたがその前にマーベラスに溝内を思い切り蹴られた。

マーベラス「巨乳じゃなくて悪かったな」

千明「ゴホッ…ちょ、っ、最後まで聞けって…っ！」

お腹を押えながら千明は苦笑いに近い笑みを向けた、それを見たあとマーベラスは「ふんっ、」と顔をそらしまた喋り出した。

マーベラス「お前、俺の傍にずっと居たいみてぇだけどそれは無理だ」

千明「えっ…」

マーベラス「海賊は一つの場所に留まらねぇ。学園を卒業したら暫く宇宙に行く」

千明「宇宙に行ってもいつも２週間程度で帰ってきてるじゃん」

マーベラス「嫌、卒業してからはそうも行かねぇ。まだまだお宝を集めてぇしな…2年か、３年は最低でも帰ってこねぇ」

その言葉を聞くと千明は驚きで返事が言えなかった。
だがそんなことを気にしないマーベラスはまだまだしゃべり続ける。

マーベラス「俺より弱ェ奴は嫌いだ」

千明「それは…！」

千明は言葉に詰まり俯いてしまった。言い返しようがなかったから。それでもマーベラスは鋭い目つきで見つめたまま。

千明「卒業までに…この１年で…！」

マーベラス「お前がこの１年で成長する期待はしてねぇ」

即答だった。
確かに千明自身、無理だとわかっている。だが言葉にして言われるとここまで傷付くのかと、そう思っていると。

マーベラス「だから…俺らが宇宙に行ってる間に強くなれ。」

千明「えっ…！」

マーベラス「まぁ…流ノ介に勝てる様になれば上出来だな」

へら、と笑ったマーベラスの顔を見て。千明は嬉しそうに「よっしゃぁあ！」とガッツポーズをした。その後に「え…、って事は」と眩い笑みをみせたままマーベラスの顔を覗いた。