_ 特撮学園 _＊three＊ (ページ20)

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「ラーメン店」ページ20

部活終わりのメンバーと合流して大人数で帰ることになった。その先頭を歩くのはマーベラスと千明。後ろから見る２人はリュックもカーディガンも靴もリストバンドも色違いのお揃いで違和感を感じなかった。

ソウジ「マーベラスの方が大きい位だね」

空蝉丸「いやいや、あの年頃の男は直ぐに身長が伸びるものでござるよ」

その会話が聞こえたのかマーベラスは「こいつが俺よりデカくなるわけねぇじゃん」とベシベシ千明の背中を叩いた。

千明「いてーし！絶対にマーベラスよりデカくなってやる」

ことは「千明、毎日牛乳飲んで頑張らなな」

千明「そーだな！」

へへ、と笑い合う２人を見てマーベラスはチクリと自分の胸が痛んだのに気付いた。

源太「あ、じゃあ俺と丈ちゃんは此処で！」

ジョー「デートか？」

「へへ、羨ましいだろー！」なんて笑う源太に丈瑠は照れ笑いに近い笑みを浮かべて皆とは別れた、そしてソウジと空蝉丸もまた違う道で別れた。

ルカ「あ、じゃああたしとハカセとジョーは買い出ししてから帰るからっ」

ことは「ほな、うちもここで帰ろうかな」

千明「え、ことは来ねぇの？」

ことは「せやけど、折角２人で行けるんやからうちのこと遠慮せんと…」

マーベラス「別に遠慮してねぇ、どーせ暇なら来いよ」

ピリピリした雰囲気になりルカ達は少し緊張したのか冷や汗をかいていた、「じゃあ行くか！」と歩き出した呑気で何もわかっていない千明にジョーが殺意を抱いたのは何十回目だろうか。

千明「あ、ここだ！ここが美味いって評判の店だぜ」

ことは「美味しそやっ」

マーベラス「カレーあるか？」

千明「だからラーメンの店だよ！」

千明はマーベラスにツッコミつつ、店の扉をあけた。そして席へ案内された。千明、ことは、そして千明の目の前にマーベラス。こんな席だった。

千明「俺トイレ行ってくるわ」

千明が席を立ちトイレへ行ったのは転機か、そう思った。マーベラスはことはを見詰めた、ビクッと肩を揺らす相手に眉間に皺を寄せれば「千明のこと好きなのに、なんで俺に遠慮すんだよ」と。

ことは「…せやけど…千明はマーベラスさんしか眼中にないから…。うちなんかただの仲間としか思われてへんもん…」

マーベラス「お前と千明はお似合いだ」

ことは「…。マーベラスさんは何で千明の好意に気付いてはるのに…それを受け止めてあげはらないんですか…？」