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11.おやすみが嫌い ページ13

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「私はもう大丈夫だから、授業戻ったら??」



五条くんと話していてだいぶ呪力も落ち着いてきた。

脱力感は残るものの、この部屋に残されても1人で死に絶えることはないだろう。


さっきの言葉を飲み込めないのか、五条くんは難しい顔をして俯いている。



「五条くーん??
そろそろわたし寝たいんだけど、部屋を出て行ってくれないかなぁ??」



ツンツンと頭を突っつくとじっと睨めつけられた。
口をへの字にしていかにも不機嫌そうだ。

さて、彼が不機嫌になる様なことをしたのだろうか。頭を突かれたぐらいでこんな顔をする男ではない。
やられたら倍以上にしてやり返すのか五条悟だ。不機嫌さは顔じゃなく行動に出るはず。

少し考えて、思考を放棄する。


私のちっぽけな頭で推し量れる人ではなかった。



「なんで俺に話したんだよ。

言ってないんだろ。その術式のことを先生にも、同期にも、」



しまったと思った。
彼に言うべきではないことを言ってしまったと。

私の秘密が、彼の重みになるのなら言うべきではなかったのだ。


言葉をなくして、黙った。
いまさら、笑って誤魔化せない。
それは不純な気がした。



「知りたかったからかな。

……無限の最果てと(から)の底にはなにがあるのか」



果てが無いからこその無限。
最下がないからこその虚。


共にあるはずのないものを、現実へと持ってくる私たちならその空っぽの先にあるものが見れる気がした。



「なんだよそれ。意味わかんねぇ」

「ごめんね、うまく言葉にできないや」



下手くそに笑うとチッと大袈裟に舌打ちされた。


「ほら、授業にいきなよ。今ならまだ間に合うから」


「やだ、サボる」


「やめてよ私をサボりの出汁に使うの。

夜蛾先生に五条くん甘やかすなって怒られたばっかりなのに……」



軽く背中を叩いてやると渋々と彼は部屋を出て行った。
あの分だとまた放課後にこの部屋に来そうだ。


布団の中に潜って、体を丸めた。




疲れた。酷く疲れてしまった。

体が眠いといっているのに、心は睡眠を拒絶する。








寝たくない、寝たくない。





睡眠の先にあるのは、あの真っ黒な(うつろ)の世界だ。



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いつも文字数ギリギリで書いているので、あまりこう言うコメントを載せる機会はありません……。


これからもご愛読をお願いします

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設定タグ:五条悟 , 呪術廻戦   
作品ジャンル:アニメ
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かるうら(プロフ) - 50話分しかなかったはずなのに、今までにないくらいの重量感で恐れ入りました。なんだか第5章くらいまで読んだ気分です。2章に行って参ります! (2020年8月3日 21時) (レス) id: 2c64977e89 (このIDを非表示/違反報告)
サイコロ - 最の高だ…推しが絡んでる… (2020年3月19日 16時) (レス) id: d3e3d1ba1a (このIDを非表示/違反報告)
さとう - とても面白いです!応援してます! (2020年3月9日 19時) (レス) id: 74e459d58c (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺(プロフ) - 吉田さん» いいえ!神様は芥見下々先生です!!!でも、そう思ってくださり嬉しいです (2020年3月6日 22時) (レス) id: b5f5114d16 (このIDを非表示/違反報告)
吉田(プロフ) - 作者様は神でしょうか?( ˘ω˘ ) スヤァ… (2020年3月5日 1時) (レス) id: fb4495920c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺 | 作成日時:2020年1月19日 23時

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