【13番目.肆】 ページ43
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【1/10=1】
「まぁ、いろいろと制限があるのが難点ですが。
僕からしたらお二人みたく、攻撃系のかっこいい奴じゃ無いのが残念です」
『イヴアールの異能力は綺麗だもんね』
安藤の制限というのは、なんとなく察しが付く。
“投げれば、上から下に落ちる”とそんな具合の物理法則を無視出来ないとかそんな物だろう。
あくまでも、確率を操作する異能。
それ以外にも制限は在りそうだが知らされてはいない。
「俺の異能力の話はどーでもいーから、ほら、安藤。
例のモン出せや」
『?』
「はいはい」
安藤は鞄の中から、茶封筒に入った紙束を取り出す。
私はそれに首を傾げた。
「之は、頼まれていた【ギルド】の異能者リスト及び、異能力の詳細です。
Aさんは忙しいですから、僕が代わりに用意しておきました」
『ありがとう!
閲覧許可取るの面倒だったでしょ?』
「まぁ、外部に持ち込むには必要な手続きですから」
困った様に笑う安藤くんから、紙束を貰ってもう一度礼を言った。
日系の彼は気の利くいい子だなぁ。
…………私より年上だけど。
パラパラと捲ると、文字がビッシリ綴られていてすぐに閉じた。
ここで読めるものではないらしい。
「去説、もう直ぐ手前が潜伏_____、基、派遣されてるポートマフィアは戦争が起きるわけだが」
白々しく話題を振ったイヴアール。
『それは誰もが承知でしょう。
その為の此のリストですから』
「んじゃ、それを踏まえて俺は提案するぜ。
A。
___________________________お前此方に戻れ」
『はっ?』
此方?
此方とは、トロイメライの事?
派遣先が機器に陥っからと無様に逃げろと?
「すみません。
僕もその意見には賛成なんです」
『あ、安藤まで?
__________私が……、私が戦争如きで死ぬとでも!?』
拳を強く握る。
爪が皮膚に食い込んだ。
それなら、なんて甚だしい。
憤慨ものだ。
中原さんを残して____________、
「待って下さい。
こちらも無策に云っている訳ではありません」
宥める、安藤くんに眉を下げる。
………分かっている。
「あぁ、そうだ。
奴らの狙いが_______、“白紙の書”と云ってもお前の意見は変わらないか?」
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【13番目.肆】
(……成程。許可証じゃなくて本命はそっちか)
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暁郗 - イヴアールって何ですか?馬鹿ですみません…… (2021年1月17日 15時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺(プロフ) - シャロンさん» うおぅ。変換ミスすみません。ありがとうございます (2016年9月16日 20時) (レス) id: 27d4bf92b8 (このIDを非表示/違反報告)
シャロン(プロフ) - 重厚ではなく銃口ではないですか? (2016年9月16日 20時) (レス) id: c0512120b1 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこリュナ(プロフ) - 朱鷺さん» 日頃から自由人の彼にはいい罰ですねww (2016年8月30日 18時) (レス) id: 071c21dacc (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺(プロフ) - ひよこリュナさん» 本編でセリフゼロは可愛そうかなと思いましてwwwオマケで枠外扱いですw (2016年8月28日 20時) (レス) id: 4dc04444c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱鷺 | 作成日時:2016年7月22日 19時