【13番目.壱】 ページ40
前回名前だけ出てきたイヴアールくんは、外伝にて既に出ています。
詳しくは其方を御賞味下さい
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マンションのエレベーターを降りた。
今日はなんと珍しくも中原さん自分ひとりで歩いているのだ。
………今日結構飲んだと思うんだけどなぁ
「……あんな話聞いた後に酔えるか!」
『あれ?
口に出してましたか??』
「手前の表情で察しはつく」
たくっ、と不貞腐れる中原さんはアレだ……。
可愛い。
「…………。
おい。今ロクなこと考えてねェだろ」
『そんな事ありませんよー』
「信用ならねェな」
『えぇー。
酷いです、中原さん』
ケラケラ笑ながら歩くと、部屋の前についていた。
少し名残惜しいと思うけどまた明日どうせ会える。
『では、おやすみなさい。
中原さん』
「寝坊すんなよ?
A」
今迄そんなこと一度もないと、苦笑い。
エレベーターから近いのは中原さんの部屋。
私は中原さんが部屋に入っていくのを手を振ってみ送った。
『……………。』
私も自分の部屋の前に立ち。
_______________________溜息を吐いた。
内ポケットから折りたたみナイフを取り出す。
それを自分の人差し指へと向けた。
『
流れる鮮血は、畝り形を変え
『
一つの形を生み出す。
『
真紅の鍵。
それを鍵穴に入れて捻る。
扉を開けると、其処は私の部屋の玄関ではなく。
其処は、
_____________冷たい白い大理石で覆われた廊下だった。
側面に転々と重厚な扉が在るだけ。
窓はひとつもなく、
床には塵一つなく、
人影すらなく、
其処は、閉ざされ、其れだけで完結した一つの世界のような、冷たい____________。
『_____去説、私の部屋はどこだったかな』
言葉は虚しく響く。
答える人は勿論いない。
当たり前だ。此の“何処でもなく、何処でもある”亜空間こそトロイ・メライの心臓部。
13の騎士しか立ち入ることの許されない円卓の場。
一人の異能者によって造られた、不落の要塞。
コツコツと音を立てて、無機質な廊下を進んだ。
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【13番目.壱】
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暁郗 - イヴアールって何ですか?馬鹿ですみません…… (2021年1月17日 15時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺(プロフ) - シャロンさん» うおぅ。変換ミスすみません。ありがとうございます (2016年9月16日 20時) (レス) id: 27d4bf92b8 (このIDを非表示/違反報告)
シャロン(プロフ) - 重厚ではなく銃口ではないですか? (2016年9月16日 20時) (レス) id: c0512120b1 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこリュナ(プロフ) - 朱鷺さん» 日頃から自由人の彼にはいい罰ですねww (2016年8月30日 18時) (レス) id: 071c21dacc (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺(プロフ) - ひよこリュナさん» 本編でセリフゼロは可愛そうかなと思いましてwwwオマケで枠外扱いですw (2016年8月28日 20時) (レス) id: 4dc04444c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱鷺 | 作成日時:2016年7月22日 19時