【文スト】百鬼ノ図と隣人【壱】

【１４回目の会遇】 ページ18

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数日後、いろいろな機材が私の部屋に運ばれてきた。


パソコンとノーパソが数台にタブレット端末。
そのほかのブルートゥースとか様々なケーブル。
書類やインカム。
ＵＳＢなどの外部記憶装置。



お陰様で、私の部屋は模様替えをするハメになった。


中原さんも手伝ってくれてはかどったのが幸い。
彼はちっちゃいのに重たいものを軽々と持ち上げるのだ。

彼には重力が存在しないのだろうか？



まぁ、その事を本人に言ってこっ酷く説教されたのは過ぎた事だし水に流そう。



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うむむ、と眉間にシワを寄せ悩む。



ここはある喫茶店。
私の部屋ではない。



私のお義父さんが投資して個人経営している喫茶店だ。
今回ここを、この街の私の監視場所にお義父さんは選んだ。
そこで、ノーパソ二代を前に頭を抱える。





「眉間に癖がついてしまうよ？
何処かの眼鏡のようにね」



『なら、私が悩む原因をあなたが取り除いてくださいよ。

そしたら、私は眉間にシワを寄せず太宰さんは頭を悩ませて私はハッピーです』



「それは難題を云うね。

私は機械が得意でも無いし、君が見ている画面を見ても数字とアルファベットの羅列にしか思えなくて、原因を理解する所から理解しなければならなくなるよ」



『なら、私に話しかけないで集中させてください。
それが今の私にとって一番のあなたが魅せる優しさです』



「………随分ないいようだね、Aちゃん」



『月末なので気が立っているんです。』




漢字日本語に変換して打てる打数は、１０分で２５００字。
任されているのは所属している企業【トロイメライ】のデータベースの整理だから、打数はあまり関係ないけれど。



如何せん、情報量が多すぎる。



『私のこと見てても面白くないと思いますけど………、帰ったらどうですか？

聞いたところ、武装探偵社は忙しいらしいですし』




「この時間は何モノにも代え難い。

最近はキミが相手にしてくれるようになって楽しみにしているのだよ」




『ストーカーとして訴えない、寛大な私を讃えやがれ、です』





相変わらず、ニコニコする太宰さん。


ジト目で睨んで、マスターが運んできたケーキにホークを突き刺した。


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