【気まぐれ屋さんな鳥】 ページ17
_
その後、少し話をして中原さんの部屋を出た。
自分の部屋に行くと見せかけて、方向転換してエレベーターへと乗る。
最上階へと上り、そこから階段で屋上へと出た。
もともと、そこそこ高いマンションだ。
屋上はそれなりの高度がある。
そこには、
鳥
鳥
鳥
鳥
鳥
鳥
とり。
鳥と呼ばれる、生き物が手すりによりずらりと並んでいた。
この街で一番多いだろう、カラスはもちろん。
雀に、メジロ、雲雀。
セキレイやルリビタキ。
果には、猛禽類。トンビに鷹、鷲。
それらの目が全てAに向いていた。
けれど、臆しはしない。
『貴方ですか、ベランダにいたのは?』
初めに1羽のトンビに話しかけた。
きっとこの子が、中原さんの部屋のベランダに止まっていたトンビ。
“ピーヒョロロ”と鳴き声で返した。
「“そうだよ主(あるじ)”」
『……中原さんはいい人です。
そんなに警戒してあげないで下さい』
「“主は疑わなさ過ぎる。なら、俺達が主が受け入れる分疑うだけだ”」
主の代わりにな。
………、それはどうなのだろう。と、首をかしげる。
中原さんは、イイ人だ。
けれど、マフィアを信用した訳では無い。
日々聞く悪いニュース。
それは大抵が彼らが関わっている。
「“それよりも、アレクサンドル・デュマ・ペール公の返事はどうだった?”」
そうだった。
ヨコハマを離れないとメールを打ってから、返事を見ていない。
まる2日も寝てたからすっかり失念していた。
因みに、アレクサンドル・デュマ・ペールは私のお義父さんの名前。
慌てて、スマホを開く。
当然、たまっていてその中から一番新しいものを開いた。
『………ヨコハマを私の活動の拠点にすることを認めるそうです。近い内に、物資が届くと。
仕事の依頼は本人がいなくとも、どうとでも出来ますから。
あなた達と離れることはありませんよ』
それを聞いて多くの鳥が、喜びを鳴き、飛び立っていった。
あ、まって。まだお礼言ってないのに。
あっという間に、私は屋上に一人取り残された。
……、鳥はせっかちで困る。
_
【気まぐれな屋さんな鳥】
よければ評価とお気に入り追加お願いします
1099人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
暁郗 - 待って、どうしよう。夢主ちゃんのパパンがドチャクソタイプなんだが。素晴らしい作品を有難う御座います。 (2021年1月17日 14時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
みう - BSでアニメ始まりますね!!!! (2019年3月21日 14時) (レス) id: 40cf893d3e (このIDを非表示/違反報告)
こっこ(プロフ) - fateも問題児シリーズもデュラララも大好きです!!趣味が合う……嬉しい…… (2017年11月13日 20時) (レス) id: 076e874b86 (このIDを非表示/違反報告)
夜生(プロフ) - お隣さんと丈比べの最後のほうなんですけど、「かいせぬ」って漢字で「解せぬ」って書きますか?それなら読み方は「げせぬ」ですよ。 (2017年5月4日 23時) (携帯から) (レス) id: 1ec733863c (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺(プロフ) - ユウキさん» 返信遅れてスミマセン!!fate好きな人がいて嬉しいです!身近にいないもので….。エドモン君みたいなドロドロの復讐話(後半戦)になるか(占ツク的に成れるのか)分かりませんが頑張ります! (2016年10月14日 20時) (レス) id: 27d4bf92b8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:朱鷺 | 作成日時:2016年6月5日 15時