【文スト】百鬼ノ図と隣人【壱】

【いま何時？.壱】 ページ13

気が付いたらランキング入ってたので続きを。
相変わらず不定期ですが、お付き合いお願いします

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ぼんやりと、意識が覚醒していく。




見慣れた天井。


知らない匂い。


馴れない布団の感覚。




けれど、不安はない。
恐怖もない。



『____な……なか、は……さん』



部屋の主を探したけれど、彼はいない。
思い体を持ち上げて起き上がった。
沢山泣いたのか、まぶたが重くてはれぼったい。


メールへの返事が入っているとおもったから、スマホを探した。




『………あれ？』




ない。
寝室に置いてある、小さなサイドテーブルには私のスマホはなくて水差しとコップが置いてある。



それに、この部屋には時計が無いのだ。




『(今は何時なんだろう)』





きっと此処は中原さんの部屋だ。
私の部屋と間取りが同じだから、確信できる。


綺麗に掃除がいきとどいていて、几帳面そうな彼らしい。
それと、家具が少ないから私の部屋より広く思えた。




『……………朝？』




カーテンから零れるそれは、朝日。陽の光。
私が家に引き返したのは学校の近く。


登校中にあの電話が来た。




『………そんなに寝てない？

_____________いや、違う。一日寝てた？』




だからこんなにも思考がはっきりしているのか、と納得した。



カーテンに、鳥がとまっているシルエットが写っていて、のそりとベッドから起き上がる。

鳥さんなら、きっと何があったかしっているだろう。





ソックスは脱がされていて、ペタペタと窓に近寄った。

窓を開けて、声をかけ用としたその時______




「_______起きたのか？」




『_________ッ！？』




不思議なぐらい音を立てずにドアを開けた中原さんに声をかけられた。


ビクッ、と体を固まらせる。




な、中原さんいたんだ。

それに、………あと少しタイミングが遅かったら、鳥と話しているところを見られたかもしれない！！



冷や汗をダラダラとかいたけど、なんとか平然を取り繕う。




『な、中原さん！驚かせないでください！！
心臓が止まるかと思いました！』




「そんな人間やわじゃねーよ」




『マフィア屋さんの中原さんの基準なんかあてにはなりませんよ』




「その様子じゃァ、平気そうだな」




クツクツと笑った中原さんに私もそっと息を履く。

それも一瞬で。




「で？
何しようとしてたんだァ？」




彼はやっぱりマフィア屋さんだ。


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【いま何時？.壱】

(てかなんでソックスだけ？)

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