もう一人の六年は組は、あたし 参

第百二十七話 ページ33

〜ユキside〜

あとは、カナ先輩と久々知先輩、そしてさっきまでカナ先輩の手当をしていた一年は組の乱太郎。

ユキ・トモミ・大川「カナ先輩達もどうぞ！」

多分だけど、みんなに食べてもらわないとあの大量に作ったお団子が無くならないわ…

久々知「カナ先輩。先輩はお団子、どうしますか？」

カナ先輩は忍たまだけれど女の先輩で、少し近寄り難い先輩なの。でも、久々知先輩が聞き直してくださったわ。

カナ先輩、顔は整っていらっしゃるけど、声は他の女の人と比べれば少し低くて、身長は他の女の人と比べれば高くて…

それに、町娘やくノ一は苦手だって聞くことがあるの…なにより、男口調の先輩だから、少しビビってるんだけれど、その実力ってのは凄いの。

それで、皆でカッコイイって言っているの！もっと言えば、憧れってやつね。

氷上「え…あ、あたし…？じゃ、じゃあ、少しだけ貰おうか…な？」

あ、あら…？

ユキ［ね、ねぇ。今のカナ先輩の喋り方、ちょっとおかしくなかった？］

大川［はい、いつもと違いましゅ…］

トモミ［カタコトだった…］

私たちは、カナ先輩の喋り方がおかしいのに気づいた。いつも聞くカナ先輩の喋り方なら、こんなにカタコトじゃないのに。どうかしたのかしら？

猪名寺「せ、先輩？そんなにおシゲちゃん達を気にしなくて大丈夫ですよ…カナ先輩が逆に気にされちゃいます。

くノ一の人達は、あんまりそういうの気にしてませんから。むしろ、そっちの方がくノ一教室の子達にはカッコ良く映ると思いますよ？」

だけれど、私たち、カタコトなカナ先輩の喋り方に少し固まっちゃって…だって、いつも大きな声で発せられるから、カナ先輩の喋り方なんて、すぐ分かるもの。










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