No.11 家族とは ページ11
読者の皆様。
大変長らくお待たせいたしました！
今回より、更新スタートします。
毎日アップできるわけではありませんが、更新停止にならないようには頑張ります。
これからも応援よろしくお願いいたします！
ーーーーーーーーーーーーーーー
＊
「焦凍君のお父さんは、どんな人なんだい？」
Aの父は努めて優しく、今にも泣きそうになって俯いている焦凍に質問した。
おそらく、今までの焦凍の母の態度から、何かしら家庭の事情があるのではないか、と予想していたのだろう。
焦凍の母にはAの母がついている。
こちらはこの子の話を聞いてあげよう、といった算段である。
質問された焦凍はというと、苦しそうにしながらも少しずつ答えていった。
「ぼくのおとうさんは、とってもこわいんだ。
いつもおしごとにいってるからよくしらないんだけど、ちっともわらわないし、ずっとおこってる。
それに、おかあさん、たまにないてるんだ」
焦凍の答えは、Aにとっては驚愕のものだった。
何故なら、Aの父は、いくら仕事が忙しくても毎日お喋りしてくれるし、疲れていても笑顔を絶やさない、優しい人だったから。
Aは幼いながらに思う。
そんな人は父親と呼べないし、家族でもなんでもないのではないか。
それは怒りでもあり、悲しみでもあった。
「そっか。焦凍君のお父さんは怖い人なんだね。
お仕事が忙しいって言ってたけど、焦凍君のお父さんはどんなお仕事をしているの？」
「おとうさんはね、ヒーローなんだ。たしか、エンデヴァーっていう……」
「エンデヴァーって、炎を使う？ 焦凍君のお父さんは怖い人かもしれないけど、ヒーローっていうカッコいい仕事をしているんだね」
「うん。きっとヒーローをしているおとうさんは、いっぱいひとをたすけるカッコいいひとだとおもう」
「そっか……」
先程の様子とは少し違い、嬉しそうな、誇らしそうな、それでいて憧れている様な、そんな表情を浮かべて自身の父を語る焦凍。
その姿を見たAの父は、眉尻を下げてとても複雑そうな顔をするのだった。
* * *
「焦凍と遊んでくださるばかりか、お菓子までいただいてしまって……」
「ふふ、いいんです。これはお礼なんですから」
「お礼、ですか？」
焦凍の母はきょとん、と首を傾げる。
「はい。あの子……Aは今まで友達が全くと言っていいほどいなかったんです」
＊
続く (更新停止中)
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サブとバラ(プロフ) - １ちゃん様、うなﾁｬ様、麗紅花様。レスを長らくお待たせしてしまい、申し訳ありません。コメントしてくださり、本当にありがとうございます！そろそろ更新を再開する予定でございます。そのときには、また応援していただければ幸いです。 (2021年3月24日 22時) (
レス) id: 4ca3bc2d2a (このIDを非表示/違反報告)
麗紅花(プロフ) - はじめまして。あなたが書いた小説を読んで最高でした。何よりも可愛らしくて、微笑ましくて、同時にちょっぴり切なくて良かったと思いました!続き、楽しみに待っています。 (2020年7月31日 21時) (レス) id: b338802f9d (このIDを非表示/違反報告)
うなﾁｬ - 面白かったです。楽しみに待ってます() (2020年6月21日 21時) (レス) id: 6b728aedaa (このIDを非表示/違反報告)
１ちゃん - とっても面白かったです!更新よろしくお願いします! (2020年5月24日 12時) (レス) id: 43879a9f7a (このIDを非表示/違反報告)
リヴ - いえいえ！！私も早まったコメントをしてしまい、申し訳ございません！！ (2020年5月23日 16時) (レス) id: 9de3fc0d23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サブとバラ | 作成日時：2020年4月23日 23時
