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Track53 ページ10

ーーーーー翌日

「どうも、寂雷先生」

Aは目の前の椅子に座る寂雷に言った

「お久しぶりですね Aさん」

「最近どうです?」

「とても良いですよ」

「それはそれは」

寂雷の返答にAは言った

「そちらはどうですか?」

「いやぁ…恥ずかしながら筋肉痛でして」

「筋肉痛ですか?」

Aの言葉に寂雷は聞き返した

「昨日…ちょっと色々ありましてね」

「そうですか……怪我が無くて良かったです」

「身体が鈍るのはいけないですね」

「それで、今日は何を?」

Aに寂雷は聞いた

「カウンセリングが必要には見えませんが」

「カウンセリングは必要ないですよ
子供の時に散々やりましたから」

「では薬が?」

「今日はそっちでは無く…」

Aはそう言うと、左のレンズに触れた

「此方の話をしに来たんです」

「…!」

寂雷は驚きを顕にした

「昨日…中王区側についている馬鹿な連中に左馬刻君達が捕らえられてしまいましてね」

「それは…大丈夫なんですか!?」

「ええ…今頃元気に休暇を楽しんでると思いますよ」

「成程…彼等を助けたが故の筋肉痛、という事ですね」

「昨日の一件で確信しました
彼等は私を…否、私と露路をおびき出す為の餌として使われた」

「中王区は一体何を…」

「何にせよ、矛先が再び私と露路に向き始めています
新生ヒプノシスマイクとやらの使用、そして元軍人を数名味方につけている可能性があります」

「新生ヒプノシスマイク…!」

「ご存知のようですね」

「………」

「……深くは聞きません
今日此処に来たのは、それを聞くためでも、世間話をしにきた訳でもありませんから」

Aはそう言うと、眼鏡を外した

「これから先、中王区が何を仕掛けてくるか…いよいよ私の予測の域を超えました
体勢を整える必要がある…そう判断しました」

義眼手術(・・・・)…ですね」

寂雷は顎に手を当て、そう言った

「見えない眼に用はない
それに……彼等に嘘をつき続けるのは嫌なものでね」

「……以前、貴女に言われ覚悟はしていました
貴女がこの話をする時はきっと…中王区を打倒するチャンスなのではないかと…」

「私も、貴方にこの話を最初にした時そう思っていました」

「…?」

「でも、違うんです
中王区の協力者の中に、私が倒さなければならない敵(・・・・・・・・・・・・・)が居るんです
これについては、貴方達に任せる訳にはいかない」

Aはそう言って拳を握り締めた

「……分かりました
明日…そうですね 夕方に来てください」

「ありがとうございます」

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年3月28日 16時

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