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Track49 ページ6

「………入間A 知っての通り、元検察官だ」

「歳は?」

「…29」

「へえー 同い年なんだ」

「何故、本名を知っていたんだ?」

Aは露路にそう聞いた

「ん?」

「入間は仕事では名乗っていない」

Aがそう言うと、露路は髪を弄った

「だって今仕事じゃないじゃん」

「そうじゃな…」

「入間Aが、Aちゃんの名前なんでしょ?
僕相手にあっちの名前使わなくて良いじゃん」

Aの言葉を遮り、露路は言った

「君は僕と組むって言ったんだよ
そんな警戒心剥き出しにされたら流石に傷付くんだからね!」

「…そうか……」

露路の態度にAは気圧されていた

「じゃあ…これからどうしようか」

「…?」

「僕もAちゃんも言の葉党に追われる事になった
少し、隠れた方がいいかもね」

「その事だが……」

露路の言葉にAは言った

「私に言の葉党に入れと強いたのは、これから行動を起こすからだ
ヒプノシスマイクを使って国家転覆を考えているのなら、研究者本人を敵に回す事は避けるだろう」

「ふむ…まぁ、さっきイチジクちゃんにちょっと仕返ししたからね」

「それより、ヒプノシスマイクとは何なんだ?
使ったには使ったが…正直実感が湧かない……」

Aは露路に聞いた

「そうだね…Aちゃんにはちゃんと話さないと…」

露路はそう言うと、ヒプノシスマイクを取り出した

「これは『ヒプノシスマイク−catharsis(カタルシス)−』
僕が開発した、オトメちゃん達政府が開発したモノとは別のものだよ
政府のはちょっと出力とか調整してるみたいだけど、これは僕が開発した本物の(・・・)ヒプノシスマイク
効力は絶大…これは、下手をすれば人の精神を破壊する凶器だよ」

「これが…」

Aは自身の手にあるヒプノシスマイクを見た

「僕には、これを研究し開発した責任がある
Aちゃんを巻き込んで悪いと思ってるけど、僕と戦ってくれるかい?」

「巻き込む? 何を言ってるの?」

「え?」

「私にだって、言の葉党に手を貸した責任がある
これから、世界がどうなるのかは分からない
貴女と手を組むと私が言った以上、目的が達成するまで、他の何を捨てても戦う
そうでなければ、私の流儀に反するからな」

「心強い相棒だよ! Aちゃん!」

露路はそう言うとAに拳を突き出した

「フッ…」

Aは笑みを零すとは、自身の拳を露路の拳と合わせた





ーーーーー
露路の年齢間違ってました
正しくは29歳です
すみませんでした

catharsis
日本語では『精神の浄化』です

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年3月28日 16時

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