【ヒプノシスマイク】ＭＴＣのまとめ役には姉がいる〈2〉 (ページ46)

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家に帰るなり、銃兎は部屋に籠もって出て来なかった

「(18にもなって…)」

取り敢えず、テレビを付け、キッチンで夕食の用意を始めた

『今日の特集は、若くして企業を立ち上げ、全国企業までに発展させたこの方です！』

『こんにちは、私はｰｰｰｰｰ』

下らないテレビ番組のある特集から、つい先刻聞いたばかりの声が聞こえてきた

「…この人は…！」

テレビに映っていたのは、つい先刻話していた銃兎が怪我をさせた相手の父親だった

「…あの大企業の社長だったのか」

少し気になったが、どうでもいい内容だったから、夕食を作った

ﾝｺﾝｺﾝ

「銃兎…夕食出来たけど」

そう言っても、返事は返ってこない

「……扉の横に置いとく食べたきゃ食べて」

扉の奥に居るであろう銃兎にそう言うと、上司に電話した

数日、休みをくれと…

上司が理解のある人で助かった

快く了承してくれた

「…………」

バルコニーに出て、煙草に火を着けた

脳裏に先刻のテレビの特集がチラつく

「(何なんだ？……何がそんなに引っ掛かるんだ…？)」

シャワーを浴びると、銃兎の部屋の横に皿や茶碗が空になって置かれていた

「………」

食器を洗い、片付ける

そして、また銃兎の部屋の前に言った

「ねぇ…銃兎
学校では、その……怒って御免
何か事情があったんだと思う……無理に話さなくていい
今夜…一晩ずっとここに居るから、話したくなった時に話して」

そう言って、扉の横に壁に背を預けて座った

一日寝ないのなんて、最早当たり前だ

朝になった

「(困ったな…何も言ってこないとは……少し、調べてみるか)」

朝食を作り、昨夜と同じ様に扉の横に置く

「じゃあ、仕事行くから」

仕事なんて無いが、起きているかも分からない銃兎にそう声を掛ける

電話が鳴った

「はい」

『よぉ〜A』

「……何？」

『今日休みだろ？』

「一体何処からそんな事を…？」

『まぁ、良いじゃねえか何時ものカフェな』

通話は一方的に切られた

「(彼奴…何か知ってるな……？)」

兎に角、行ってみて損はないか……

行きたくないけど