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Track81 ページ39

「何故、そのような事を小生に?」

「知りたそうな顔してたから」

戸惑いを隠そうとする夢野にAはそう言った

「………」

「まぁ…でも、情報は持ってるかな」

「…!」

「おい、もういいだろ」

笑みを浮かべてそう言ったAに飴村がそう言った

「俺の仲間で遊ぶな」

飴村はAを睨みそう言った

「そんなつもりは無かったんだが」

「(彼女が嘘を付いているようには見えない……
乱数がこんな態度なのは、彼女が味方だからか…?)」

「私の前では素でも何でも構わないのだが、彼の前では良いのか?」

「…仲間だからな」

Aの問に飴村はそう返した

「フッ…そうか」

Aはその言葉を聞くと、カフェの席を立った

「おい、話は…!」

「なら、今度飲む時に払ってくれれば良い」

「だから…!」

「まぁ、乱数
人の厚意は、素直に受け取っておくべきですよ
……入間さん、本屋に行くのでしたら、小生達が案内しますよ」

「ありがとう」








A達はシブヤのある本屋に来た

「それで、どのような本を買いに来たんですか?」

「至って普通の本を」

夢野の問にAはそう言うと、本棚から本を取る

「ドストエフスキーの『罪と罰』
ニーチェの『善悪の彼岸』……凄い組合せですね」

Aが手に取った本を見て、夢野がそう言った

「最近暇なんでね」

「では、小生の書いた小説も是非読んでもらいたいですね」

「………フフッ
作家本人に頼まれたら、断れないな」

「ま、嘘ですけど」

「良いよ
有名な夢野幻太郎先生の売上に貢献してあげるさ」

「…貴女の好きな本では無いと思います」

「………小説なんて、殆どが作り話だ
その作り話で、他者を楽しませる事が出来るのも、また一つの才能だろう
正夢があるように、嘘が本当になることがあってもいいと思うけどね」

「…!」

「それより、彼は何処に行ったんだ?」

何時の間にか、飴村は何処かに行っていた

「はて…?」

「ま、子供じゃないからいいか」

Aはそう言うと、手に持った本をレジに持って行った



会計を済ませ、本屋を出ると

「遅いよー! 二人共!」

飴村が手を振っていた

「乱数、貴方どこに行っていたんですか?」

「アッハハッ ゴメンね!」

「じゃあ、私は帰らせてもらうよ」

Aはそう言って、車を止めた駐車場に向かおうとすると

「ちょっと待ってよー、A」

飴村がAを引き止めた

「………」

「何その顔」

「Aって」

「オネーさんって呼ぶなって言ったのそっちでしょー!」

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年3月28日 16時

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