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Track68 ページ26

ーーーーー翌日

「急に頼んでしまってすみませんでした、寂雷先生」

左目に眼帯をしたAが病室で寂雷にそう言った

「いえ、お気になさらず
………少し、お聞きしたい事があるのですが、良いですか?」

寂雷はそう言って近くの椅子に腰を下ろした

「ええ、何でしょう?」

「…新生ヒプノシスマイクについてです」

「…!」

寂雷の言葉にAは目を見張る

「新生ヒプノシスマイクを使った人間は死ぬ…というのはご存知ですよね?」

「ええ」

「何故そうなるのか…知っていますか?」

「…YesかNoで答えるのなら、答えはNoです」

寂雷の問にAはそう言った

「そうですか…」

「新生ヒプノシスマイクの使用者は死ぬ……引っ掛かるのは、『相手を操る』事に対する『使用者の死』はあまりに不釣り合いである事……」

顎に手を当て、Aはそう言った

「確かに、言われてみるとそうですね…」

「それより、何故、寂雷先生が新生ヒプノシスマイクの事を?」

「…先日、中王区に呼び出され、そこで知りました」

「…!」

寂雷の言葉にAは驚きを顕にした

「Aさん、ラップアビリティというものをご存知ですか?」

「ラップアビリティ…」

Aはそう呟いた

「(確か、天谷奴が言ってたな…)」



『新生ヒプノシスマイクを人間にも使える様にするには、神宮寺寂雷の力が必要だ』

『寂雷先生が…?』

『正確には、神宮寺寂雷のラップアビリティだな』

『ラップ…アビリティ?』

『ラップアビリティってのは、ラップのスキルを高めた奴の一部にしか存在しねぇモンだ』

『……他にも、ラップアビリティとやらを持っていそうな奴はいると思うが…何故、寂雷先生が?』

『あの男には、回復の力があるだろ
その力を使う事で、新生ヒプノシスマイクは普通の人間にも使える様になる』

『それは…』

『ただ、これが一つ厄介でなぁ
ラップアビリティは、新生ヒプノシスマイクで精神を操ると使えなくなっちまう』

『…! つまり…』

『神宮寺寂雷を操った所で新生ヒプノシスマイクは完成しねぇ』

『それで、私にこの話をした目的は?』

『中王区が神宮寺寂雷に接触する可能性が高い…
まぁ、あの男が中王区側に就く事は無いと思うが、保険(・・)は大事だろう?』

『…ハァ……分かった
万が一の為の手は打っておく』

『話が早くて助かるぜ…』

『これだけ私に情報を渡していてバレてないのが不思議なんだが…』

『彼奴等は夢にも思ってねぇよ
俺とお前の関係が十年以上前から(・・・・・・・)なんてな』

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年3月28日 16時

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