【ヒプノシスマイク】ＭＴＣのまとめ役には姉がいる〈2〉 (ページ22)

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Track65 ページ22

「？」

「いや、大丈夫だ
ただ…カメラアイの事を知っていて、そんな風に接してくれるのはお前と家族くらいだからちょっと、嬉しかったありがとう」

微笑んでAは言った

「あ、いや別に俺は……」

「…大丈夫か？」

Aは伊織の顔を覗き込みそう聞いた

「え？ (顔、近…)」

「いや…今日はやけに落ち着いていないというか……
それに、顔赤いぞ？熱でもあるのか？」

「なぁ…マジ、ホントに勘弁してくれよ」

伊織はそう言った

「…？」

「あー…こう言うの、得意じゃねぇんだけど……」

伊織はそう言うと

「ほらよ」

黒い小さなケースをAに差し出した

「これ……ペンダント？」

中にはシルバーのリングペンダントが入っていた

「ネックレスなら、仕事中も着けれるだろ」

「まぁ…着けれるけど……」

伊織の言葉にAはそう言った

「俺、前にお前に言ったよな『もし俺が、恋愛的な意味でお前が好きだって言ったらどうする？』って
その時お前、『それは言われてみないと分からない』って言ったよな」

「…確かに言ったな」

「今から言うからな」

真剣味を帯びた声色で伊織は言った

「………」

「ただこれは、遊びでも何でもねぇ
俺は、今思ってる事…………本心をお前に云う」

伊織の青い瞳は、真っ直ぐとAを見ていた

「A……お前は、作る料理は美味いし、頭良いし、仕事出来るし、頼りになるし、人の事ちゃんと見て気遣い出来るし、一緒に居て落ち着くし、弟思いだし、センス良いし、スタイル良いし、美人だ」

「……えっと…」

「俺は、今までお前がどれだけ苦労して、辛い思いをしたのかは分らねぇ
きっと、俺の想像なんて遥かに超えてるんだろうな…」

「伊織…」

「A、俺はお前が好きだ
上司としてじゃなくて……一人の女として」

「……！」

「だから、お前が背負ってるもの……一つでも二つでもいいから俺にも背負わせてくれないか？
俺はお前をｰｰｳｸﾞｯ」

Aは伊織の口を手で覆って言葉を遮った

「ちょっと待て……一気に言い過ぎだ」

そう言って、伊織の口から手を離した

「A…顔……」

「お前のせいだ……急にそんな、一気に言われたら……流石に恥ずかしいし…慣れてない」

「そ、そうだよな…悪い
でも、本当の事だから……それだけは伝えようと思った」

「「(明日、仕事かぁぁ…)」」

ｰｰｰｰｰ
最後の台詞は二人が別れてからの心中です

Aさんはカメラアイです

伊織については次のページです