Track24 ページ28
「………」
左馬刻の乗る車を見送ると、店に入り、バースツールに腰掛けた
『俺は彼奴等を潰したい…お前は部下の仇を取りたい』
「部下の仇、ねぇ…」
退紅の言葉を思い返し、Aは言った
ジャケットから煙草を取出し、火を着ける
『俺は、後で後悔するくらいなら、目の前のチャンスを掴み取る……結果、それで死んだとしても、それが俺の流儀だから構わねぇ』
「……そうだな」
Aはそう言うと、吸っていた煙草を灰皿に置いた
細く煙が立ち昇る
「目の前のチャンスは掴み取る……後悔をしない為に」
Aは携帯電話を取出し、通話ボタンを押した
「退紅殿…先程の件ですが、お受けしましょう……貴方と私の利益の為に」
『思ったよりも早い決断だな』
「…目の前のチャンスは掴み取る」
『？』
「貴方の言う通りでした…この件について、私には迷う理由が無い…
検察官という絞りが無い今、自由に動く事は可能ですから」
『矢張り、お前はお前だ
「情報は、得られ次第連絡します」
『ああ…頼むわ』
退紅との通話を切ると、Aは店のドアに『close』の札を掛け、自身の車に乗り込んだ
翌日
Aは新幹線でナゴヤ・ディビジョンに来ていた
Aは改札を出ると、駅近くの花屋に寄り、花束を買った
そして、駅近くの病院に向かった
慣れた様に受付を済ませると、ある病室の前で止まった
ｺﾝｺﾝｺﾝ
ノックをすると
ｶﾞﾗｯ
病室のドアが開いた
「！」
「…！」
ドアを開けたのは、Aと歳の近そうな男
「お久し振りですね…天国さん」
「ああ…四年振りだな」
天国と言葉を交わすと、Aは病室に入った
病室のベッドには、青年と呼ぶに相応しい男が身体を起こしていた
「妹さんに聞いたぞ…毎年来てるってな」
「………」
天国の言葉にAは何も言わず、花束の花を花瓶にさした
「彼女に『二度と来るな』と言われたんだが…」
「私も毎年言われます」
「懲りねぇな」
「天国さんはもう来ないんですか？」
「ああ」
「………私も、今回で終わりにするつもりです」
Aが天国にそう言うと、
「本当ですか？ Aさん！」
そう言って病室の扉を開け、一人の女が入って来た
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和南(プロフ) - 最初のプロフィールの所の紹介欄で佐馬刻ではなく左馬刻ですよ (2020年9月8日 18時) (
レス) id: adb4b6099f (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺の砂(プロフ) - 猫苺さん» ありがとうございます！！ (2020年5月1日 9時) (レス) id: 8ffe6e82ed (このIDを非表示/違反報告)
猫苺 - 30票にした達成感､､､。更新頑張って下さい！！ (2020年5月1日 5時) (レス) id: 7adddb7655 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺の砂 - 莉那さん» あ…すぐに直します 教えて頂きありがとうございます (2020年3月5日 22時) (レス) id: 8ffe6e82ed (このIDを非表示/違反報告)
莉那(プロフ) - 入間さんの漢字 銃『兎』ですよ〜 (2020年3月3日 21時) (レス) id: b2b56d90f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱鷺の砂 | 作成日時：2019年11月4日 0時
