【名探偵コナン】烏とダイヤモンド〈2〉

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その後

警察が来て、鑑識作業が行われた

「被害者は、美容機器メーカー社長の御堂霧香さん 42歳 死因は、毒殺だそうです」

高木は目暮と十七夜月(かのう)にそう言った

「毒物は、被害者が口を付けたグラスと口紅に付着していました」

「口紅？」

「これです
調べた所、一般に流通しているものではありませんでした」

高木はそう言って袋に入った口紅を目暮に渡した

「何故流通していないものが…」

「それは、式典が始まる20分くらい前に俺が渡したものだ」

疑問を口にする目暮に張がそう言った

「えっと…貴方は…」

「中国の大企業『メイ』のCEOの張浩然(チャン・ハオラン)さんです」

「有名なのか…？」

十七夜月(かのう)の説明に目暮が聞き返した

「世界的に有名な企業家で、総資産は600億ドルに上るとか」

「600億ドルって…」

「現在の日本円で言えば、約7兆8000億程かと」

「な、7兆8000億…！？」

「それで、被害者に渡した口紅というのは？」

驚いている目暮達を他所に十七夜月(かのう)は張にそう聞いた

「新作の試作品だ
前から感想を聞いていてな」

「そうですか」

「そう言えば、小鳥遊さんはどうして此処に？」

思い出したように高木が小鳥遊に聞いた

「張社長の企業兼防犯コンサルタントなので」

「コ、コンサルタント…？
小鳥遊さんって大学の教授でしたよね…？」

「副業で」

「副業？」

「それは良いとして、誰が毒を盛ったのかを調べましょう」

十七夜月(かのう)がそう言うと、

「可能性が高いのは、そこの社長なんじゃねぇか？」

小五郎がそう言った

「確かにそうですが…」

小五郎の言葉に高木も同調した

「……嬢」

「？」

「警察の相手をしている暇はない 俺の容疑を解け」

「そんな無茶な」

「どうせ犯人は分かってるんだ とっとと突き出せ」

張はそう言うと、グレイに目で合図して会場隅のソファーへと向かって行った

「あれって、俺を疑うなら私を通せって言ってるんでしょ？ 私弁護士じゃないんだけど」

「そこらへんの弁護士より役に立つってことだろう
そもそも、こだわって作ったやつに、毒が盛られた可能性があるんだ……かなり機嫌が悪い」

張の様子を見た小鳥遊とグレイがそう言った

「まぁいいか 取り敢えずこれ」

小鳥遊はそう言うと、携帯電話を取り出して十七夜月(かのう)に向かって放り投げた

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