第二十九の怪 チーム伍番【16時の書庫編】 ページ34
庫蝶に連れられてA達は、ドンドンと前に進んでいくと…
『寧々！光くん！』
「「お姉ちゃん！/Aさん！」」
其処には、本から溢れ出た庫蝶の集合体が今まさに二人を襲おうとしていた。
『(此処にはまだ先生が居ない。なら、私が二人を助ける)』
私は自身の手を重ね、大きく口を開いた。
"庫蝶庫蝶、菜の花に止まれ、菜の花飽いたら庫蝶よ止まれ、紫の花、ヒラヒラ散った、帰れや、あるべき正しき、場所に"
Aが歌い終わると同時に、襲いかかって来ていた集合体は消え、床には真っ赤に染まった本のみが残された。
『ふぅ、二人共、良かった。何とか間に合って。』
「ｳｰありがとうお姉ちゃん！」
『ふふ、如何いたしまして。二人が無事で何より。』
「A先輩、ありがとうございます！手間をかけさせてしまって。」
『良いのよ、後輩を助けるのは先輩として当然だもの。』
ｽﾞｯｷｭﾝ
二人はAの言葉に見事撃ち抜かれると両端からギュッと抱きついた。
その時、上から声が。
「はーい、三人共！」
「花子くん！来てくれたの…」
『あら、あ…花子くん、こんにちは。』
「ん…」
ｸﾞｲｸﾞｲ
花子くんは二人をAから引き離し。
「ｼﾞｰ…」
「なんだよ」
「べっつに〜(Aが無事でよかった)」ｷﾞｭ
「なんなんだよ！」
『ほら、喧嘩しないで。』
「あー！もう何やってるんですか！」
「「せ、先生！？」」
「あー貴重な本をこんなにして」
「なんでこんな所に…って、先生後ろ！」
と叫んだ瞬間、土籠は普段しまっている腕を使い、集合体を散らした。
「黙ってればぎゃあぎゃあと……やかましいんだよ、たく、これだからガキは嫌いなんだ…」
更に残った腕で寧々と光を掴んだ。
「本が赤く染まってる。
さては未来の記述を読んだな。身の程知らずめ…さぁて……ぱくっ……どうしてくれようか？ﾆﾀ」
「「ひっ！」」
ﾂﾝﾂﾝ
『ちょっと、先生！』
「ん？何だ？」
『「いじめちゃ、メッよ/いじめちゃダメ…」』
両端から注意を受ける姿…特にAの言葉に周りは"めっちゃ可愛い"と思う面々の中で。
「へいへい。分かってるさA、七番様。
我らが首魁の客人には手は出しませんさ。」
「お、おい、花子。こいつ…」
「紹介が遅れたね。
七不思議が五番目��16時の書庫�甦浜�人の土籠！」
『そして、私は、彼の助手、A。改めてよろしくね。』
こうして、改めて私達は名乗ったとさ。
第三十の怪 怪異側の監督者達【16時の書庫編】→←第二十八の怪 栞の思い出 【16時の書庫編】
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空夜☆時音(プロフ) - 嗚呼さん» ありがとうございます！気に入っていただけて嬉しいです！ (2020年2月28日 18時) (
レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
嗚呼 - オリジナル面白いです！ (2020年2月28日 18時) (レス) id: 5faa0d3c7f (このIDを非表示/違反報告)
空夜☆時音(プロフ) - こっちんさん» ご指摘ありがとうございます！修正しました！ (2020年2月26日 21時) (レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 登場人物設定の四十・四十一の怪に出てくる名前の星蘭が"優姫"になっていますが？？ (2020年2月26日 21時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 夢主と花子くんとつかさくんの3人が出てくる場面が楽しみです！！3人の反応がどんな風になるのかワクワクします！！ (2020年2月25日 19時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空夜☆時音 | 作成日時：2020年2月16日 23時
