星に願いを

心配 ページ28

昨日の夜家に帰って、残っていた仕事を終わらせた。



それからAに必要な服とかをバッグに入れようとして何かがバサッと落ちた。



見ればあのいつかのバケットリスト。



彼女は死ぬ前に俺とやりたいことを書いていた。



ここ最近すっかり忘れていたけど。



バッグを持って病室に入ると、藤ヶ谷が座っていた。



『藤ヶ谷？』



〈あ、、よぉ。〉



『急にどうして…』



〈いや、もちろんAちゃんも心配だったけど、お前のことが心配でさ。ぜってぇ無理してそうだなと思って笑〉



『いや、だから俺は大丈夫だって…』



〈飯もろくに食ってねぇくせに〉



フッと笑って藤ヶ谷は紙袋を差し出した。



『何、』



〈弁当、渉が持ってけってうるせぇんだわ笑〉



少し照れて話す藤ヶ谷の顔を見たら、昨日から強ばってた俺の頬が緩んだ気がした。





〈さんきゅ笑〉




俺は弁当を食べながら昨日の一連を藤ヶ谷に話した。




『あいつクリスマスツリー欲しいってこだわってさぁ…笑 ツリーの心配より自分の体心配しろってんのに、』




〈そっか、、ツリーかぁ…〉




『それまで元気で生きてくれよな…っ、泣』




〈、んだよ、お前が弱気になってどーすんだよ！〉




『…次の桜、あいつ見れないかもしれねぇんだって…』




〈…っ、〉




俺がそう言うと、彼はそれから言葉を必死で探しているようだった。

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