星に願いを (ページ23)

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彼の涙ページ23

『よっしゃ着いた』

｢うわぁ、やっぱりあの日と同じくらい星がいっぱい～！｣

｢ここでみっくんがさ、｣

『ん？』

｢ううん、なんでもない｣

『ん、恥ずかしいから言わないで笑』

覚えてるんだ。

愛してるって言ってくれたこと。

それだけで嬉しくて頬が緩んだ。

でも、あの時と一つだけ変わったことがある。

｢ねぇ、宏光｣

『んー？』

｢聞いたんでしょ？｣

『……？』

｢今日行ったんだよね？病院｣

『A……』

｢もう私、長くないんだよね…でしょ？｣

こんな辛いこと、彼には言わせたくない。

それから、、

｢車椅子もそろそろ使うよ笑宏光には迷惑かけちゃうけど、あとちょっとだから車椅子押してね、？｣

『ちょっととか言うな！』

｢…っ、、｣

あの時以来だ。

私が病気を隠してたってら知った時も、彼はこんな顔で優しさいっぱいの怒声を私に投げた。

『そんな簡単に死なせない、、迷惑でもない、だから二度とそんなこと言うな、っ、泣』

彼が私のことを力強く抱きしめる。

｢宏光、泣いてる？｣

『…いてない、泣いてないよ笑』

ごめんね、宏光。

でも、こうやって強がってないと、私はあなたの顔を見る度に辛くて悲しくて、でもどうしようもなく愛おしくなってしまう。

永遠を夢見てしまうから。

ねぇ、こんな私でほんとに良かったのかな…？

そう不安にもなる。

けど、私は幸せだよ。すっごく。

｢みっくん、見て。星めちゃくちゃ綺麗｣

『……ほんとだ、』

｢また来れたらいいなぁ……星も次の桜も見れるかなぁ、｣

『見れるよ、何回でも』

久々に見た彼の涙は、星の光が反射してキラキラしていた。