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41:なんか、銃口を向けられたんですけど ページ4

乱歩さんの指は、杉本巡査を捉えていた。

「は___?」

「くっ...っははは!おいおい、貴様の力とは
笑いを取る能力か?杉本巡査は警官で
俺の部下だぞ!」

「杉本巡査が、彼女を殺した」

「莫迦を云え!大体こんな近くに都合良く
犯人が居るなど......」

「犯人だからこそ、捜査現場に居たがる」

乱歩さんは眼鏡をカチャッと掛け直した。

「それに云わなかったっけ?
'どこに証拠があるかも判る'って」

乱歩さんは杉本さんに手を出した。

「拳銃貸して」

「ば、莫迦云わないで下さい。一般人に
官給の拳銃を渡したりしたら、減棒じゃ済みませんよ!」

その発言を箕浦さんが遮った。

「その通りだ。何を言い出すかと思えば......
探偵って奴は、口先だけの阿呆なのか?」

そう云われても乱歩さんはいつもと変わらない挑発的な態度だった。

「その銃を調べて何も出なければ、僕は
口先だけの阿呆ってことになる」

そう云われて、箕浦さんは呆れた様に云った。

「杉本、見せてやれ」

「え?で、ですが」

「これ以上時間を無駄にはできん。
銃を渡してやれ」

杉本さんは何も言わず、ただ立ち尽くしていた。

「おい、どうした」

「彼は考えている最中だよ......減った三発分の銃弾についてどう言い訳するかをね」

「オイ杉本!お前が犯人の筈がない。
だから早く銃を渡せ!」

杉本さんはポケットから銃をゆっくり取り出した。

その時、微かに安全装置を外す音が聞こえた。

銃口が乱歩さんに向けられた瞬間、
太宰さんがお兄さんを押した。

「行け、敦君!」

「え!?」

「止めろ!」

お兄さんは杉本さんを捉えたが、
力が弱かったのか、銃口はぶれていない。

『ハァ......仕方ないですねぇ...』

タンッと地を軽く蹴り、杉本さんの前に来る。

そして一度しゃがみ、地に手を着かせて
銃を蹴りあげ、そのまま杉本さんの背中を取った。

その時の私は、薄い微笑みを浮かべていた。

42:抵抗なんてしないで欲しいです...→←40:座右の銘で納得したの初めてですよ......



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♪音姫♪(プロフ) - 霧神廉さん» リクエストありがとうございます。あまり書いた事の無いキャラですが頑張ります! (2018年5月1日 11時) (レス) id: 28f218a5c0 (このIDを非表示/違反報告)
霧神廉 - とっても面白いです! リクエストで夢主ちゃんがモンゴメリちゃんと夢野久作と仲良くなる展開にしていただいでも宜しいでしょうか。ご検討、御願いします。 (2018年4月30日 22時) (レス) id: cff83fd718 (このIDを非表示/違反報告)
♪音姫♪(プロフ) - REIYAさん» コメントありがとうございます。これからも更新頑張ります♪ (2018年4月29日 14時) (レス) id: 28f218a5c0 (このIDを非表示/違反報告)
REIYA(プロフ) - 何時もみてます。≪そ〜ら〜を〜飛んで((≫の所を見ると頭の中で≪飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで回って回って回って回る〜≫しか流れないのです。分からないですよね。すみません。此れからも頑張ってください (2018年4月28日 15時) (レス) id: bc3561fcd7 (このIDを非表示/違反報告)
♪音姫♪(プロフ) - 嘘の仮面@英さん» ありがとうございます。 リクエストの方は、番外編(?)として別の小説を作る予定なので、そちらに書かせていただきます。 これからもよろしくお願いします。 (2017年12月20日 17時) (レス) id: f26110437a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:♪音姫♪ | 作成日時:2017年6月22日 8時

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