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58:あの時の私の判断を恨みました ページ22

一足先に探偵社に戻ったA。

誰かの走る足音が聞こえ、Aは音の方を見た。

すると、谷崎さんが息を切らしながら扉を開いた。

「大変です!敦君が拐われました!」

「敦が拐われただと?」

国木田は書類を持ったまま呆然と立ち尽くしながら聞いた。

「は……はい」

谷崎は肩で息をしながら言った。

「く…選(よ)りによって今か。
先刻入った省庁幕僚の護衛依頼のせいで、社は上を下への大騒ぎだ。
捜索に割ける人手がない」

国木田は社内を見渡して言った。

「敦の行先は掴めているのか?」

谷崎は手元の控書(メモ)を捲って情報を伝える。

「目撃者に拠ると、白昼の路上て襲われて貨物自動車(トラック)に押し込まれ……
その後の行方は杳(よう)として…」

「……拙(まず)いな。
連中は独自の密輸ルートを無数に持っている。
人一人誰の目にも触れず運ぶ位造作もない」

「何とか助けないと。このままでは……」

『私からもお願いします』

国木田と谷崎はAを見る。

二人は顔を合わせて困ったように顔を歪める。

「助ける?なんで?」

Aを含み、三人は声の主…乱歩を見た。

「彼が拐われたのは人虎とか懸賞とか、つまり個人的な問題からでしょ?
ウチは彼専用の擁護施設じゃないし彼も護って貰うためにウチに入った訳じゃない」

それを聞いたAは唇を強く噛み、拳を爪が食い込む位握り締めた。

「でも、敦君は探偵社の一員で」

「……乱歩さんの云う通りだ。
俺達が動くのは筋が違う」

そこでAが素早く動いた。

59:私の本心……→←57:私は空気を読んで帰ります



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♪音姫♪(プロフ) - 霧神廉さん» リクエストありがとうございます。あまり書いた事の無いキャラですが頑張ります! (2018年5月1日 11時) (レス) id: 28f218a5c0 (このIDを非表示/違反報告)
霧神廉 - とっても面白いです! リクエストで夢主ちゃんがモンゴメリちゃんと夢野久作と仲良くなる展開にしていただいでも宜しいでしょうか。ご検討、御願いします。 (2018年4月30日 22時) (レス) id: cff83fd718 (このIDを非表示/違反報告)
♪音姫♪(プロフ) - REIYAさん» コメントありがとうございます。これからも更新頑張ります♪ (2018年4月29日 14時) (レス) id: 28f218a5c0 (このIDを非表示/違反報告)
REIYA(プロフ) - 何時もみてます。≪そ〜ら〜を〜飛んで((≫の所を見ると頭の中で≪飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで回って回って回って回る〜≫しか流れないのです。分からないですよね。すみません。此れからも頑張ってください (2018年4月28日 15時) (レス) id: bc3561fcd7 (このIDを非表示/違反報告)
♪音姫♪(プロフ) - 嘘の仮面@英さん» ありがとうございます。 リクエストの方は、番外編(?)として別の小説を作る予定なので、そちらに書かせていただきます。 これからもよろしくお願いします。 (2017年12月20日 17時) (レス) id: f26110437a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:♪音姫♪ | 作成日時:2017年6月22日 8時

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