37:この人も馬鹿ですか? ページ38
「また殺人事件の解決依頼だよ!この街の市警は全く無能だねえ」
私は散らばった荷物を片付けながら視線だけを向けた。
「僕なしじゃ、犯人ひとり捕まえられない」
乱歩さんは帽子を被り直し、ニッと不敵な笑みを浮かべた。
「でもまあ僕の'超推理'は探偵社いやこの国でも最高の異能力だ!」
コツコツと靴音を鳴らし、そう云う乱歩さん。
「皆が頼っちゃうのも仕方ないよねぇ!」
お兄さんが本を拾おうとしているところで乱歩さんが本を踏みつけた。
お兄さんは怒りを少し抑えた後、落ち着いてこう云った。
「乱歩さん。その足元の本、横の棚に戻さないと」
お兄さんは乱歩さんの後ろの本棚を指差した。
「これは失礼、はいどうぞ」
トンッと本から降り乱歩さんは本棚を指差した。
その表情から、謝りはしたが、そんな気はあまり無いように思った。
お兄さんが嫌そうな顔をしていたので、私は床の本を拾った。
『すみません乱歩さん』
私は本棚に本を戻し、乱歩さんに微笑んだ。
後ろから国木田さんも声を掛けていた。
「小僧、小娘。ここはいいから乱歩さんにお供しろ。現場は鉄道列車で直ぐだ」
「ぼ、僕が探偵助手ですか?そんな責任重大な」
そこで、乱歩さんが云った。
「真逆、二流探偵じゃあるまいし。助手なんて要らないよ」
「え?じゃあ何故」
乱歩さんは私とお兄さんを見た。
「僕、列車の乗り方判んないから」
・
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そ、そうですか......
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時姫(プロフ) - 黒樹ユリ かさくん親衛隊さん» 返信が遅れてしまい、申し訳ありません。 そして、コメントありがとうございます。もしよろしければ、 リクエストの方で何かありますか? 教えていただければ嬉しいです。 (2017年8月23日 19時) (レス) id: f26110437a (このIDを非表示/違反報告)
黒樹ユリ かさくん親衛隊 - 敦君可愛いし天使!!!! (2017年7月19日 17時) (レス) id: 6e14238389 (このIDを非表示/違反報告)
時姫(プロフ) - 月雪桜さん» はい。応援ありがとうございます。 これからも頑張ります。 (2017年5月24日 16時) (レス) id: f26110437a (このIDを非表示/違反報告)
月雪桜(プロフ) - とても面白いです。これからどうなるのかが気になります。頑張って下さい^_^ (2017年5月23日 22時) (レス) id: b41419936b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時姫 | 作成日時:2017年5月17日 18時