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──ふ、と意識が浮上する感覚がした。


「……?っ、!!」


目を開けると急に落ちていく体。

慌てて手と足を伸ばす。すぐに手足は地面につき、その浅さに安心した。……が、私がいたところはびしゃ、ばしゃ、と大きく音をたてる。

びしゃ、ばしゃ?

「……?」


……なんだこのデカい水溜まりは。池か?辺りを見回して、その全貌と共に規模感を確認したが、恐らく池と見て間違いなさそうだ。

私が目を覚ましたのは、汚い池。……しかも、全く見知らぬ。寧ろ汚い池に身を投じて意識を失うケースなんて……あれば教えて欲しいほどだ。


当然の如く、寝た記憶も、意識を失った記憶もない。読んで字のごとく、『目が覚めたらここにいた』のだ。その前にも後にも、何も私の記憶を補完するものはない。

ここは何処だ……?


そこでふと視線を感じ、池ばかりを観察していた顔を上方に上げる。


すると、そこには長髪の男。新撰組のだんだらを羽織り帯刀するその様は、まるで歴史上の本人を見ているかのよう。傷にまみれているのが現実味のなさを加速させ、理由も根拠もないのに『本物か?』と思った。

そして私と視線が絡んだ瞬間、その獲物は引き抜かれ、首元にぴたりと添えられる。刃こぼれしているし、血糊も付いている。紛れもなく『本物の刀』だろう。



…………って、は?

違う、ナチュラルに受け入れようとしていたが今はいつの時代だ!?私の記憶が正しければ、刀も侍もいない『現代』の筈だ。
なんて、考察しているような状態でもない。この状況を打破しなければ、命が危ないのでは?

すると水中の右手に何かが当たった。
持ち上げると見慣れた、私の竹刀。

慌ててそれを手に掴み、男と距離をとり素早く構える。真剣ではないが、私も剣道の経験者。

元からやりあう気は無かったのか、男は池の中までは追って来なかった。


しかしここで想定外の事が起きる。


「兼さーん!
もう、駄目じゃんそんな体でフラフラ出歩い……ちゃ…………

え」



増援だ。
次に現れたのは、優しそうな顔つきの、傷まみれの青年。



「誰っ!!敵襲!?」

そいつも抜刀し、私に刀を向ける。

竹刀向けてるのは私だけど、流石に真剣に敵わないよなあ……

そんな一色触発の空気の中。


「こらこら、そこまでですぞー!両者、武器をしまうのです!!」


突如響く可愛らしい声。
そして、ぽんっと私の竹刀の上に降り立ったのは……狐のような、黄色くて小さく軽い『何か』だった。

弐→←零─_____─



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朔夜(プロフ) - あみあみさん» 今週もコメントありがとうごさいます!来週テストですか・・・頑張って下さい!私もそろそろ学校が始まるので更新ペースが・・・頑張りますね・・・これからもよろしくお願いします! (2017年9月16日 13時) (レス) id: 69535f952d (このIDを非表示/違反報告)
あみあみ(プロフ) - ついに続編かーーー 来週楽しみダーーー あっ、来週私学校のテストダ・・・ よし、この小説を読むためにテストがんばりまーーーーす (2017年9月16日 12時) (レス) id: 3f689df719 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - あみあみさん» コメントありがとうございます!どうも今回、更新日時表示が途中までオフだったみたいで・・・私自身「何故!?」と思いながら何度も更新したので見にくかったと思います・・・すみません! (2017年9月10日 9時) (レス) id: 69535f952d (このIDを非表示/違反報告)
あみあみ(プロフ) - 更新されてからすぐに読みました 朔夜さんサイコーーーーーーー (2017年9月10日 2時) (レス) id: 3f689df719 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - ゆらさん» わざわざコメントありがとうございます!主人公は私も「こんな友達ほしいなぁ」と思いながら作ってるのでそう言っていただけて本当に嬉しいです!これからは忙しくなるので更新ペースは落ちそうですがどうかよろしくお願いします。 (2017年9月2日 23時) (レス) id: 69535f952d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朔夜 | 作者ホームページ:無し  
作成日時:2017年7月19日 21時

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