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6. ページ6

「ジン、この子が例のエンジニアか?」

「あぁ。頭の良さは昔てめぇが認めてやがった通りの本物らしいが、まだティーンのうるせぇガキだ」


ジンによる溜め息混じりの紹介に、またしても青年が噛み付く。


「ティーンじゃねぇ、この間二十歳になったって言っただろ!もうボケ始めてんのかよ、マジでオッサン通り越してジジイだな」

「えっ、」


オッサンとジジイという単語にびっくりした俺が固まっているのを横目に、ジンは歯牙にもかけない様子で煙草を灰皿に押し付けながら青年を軽く睨みつけた。


「キャンキャン吠えるな、話が進まねぇから一旦黙ってろ」

「チッ!」


盛大な舌打ちをしながらも即座に口を噤んだあたり、引き際は弁えているらしい。優秀と呼ばれる所以の一端が、垣間見えた気がした。

ところで、勘違いでなければ恐らく俺は彼とはこれが初対面で、まだ名前も知らない程には赤の他人なのだが、先程のジンの発言の意味は何だったのだろうか。

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作者名:櫂渦【とーか】 | 作者ホームページ:https://www.pixiv.net/users/28997649  
作成日時:2023年12月8日 22時

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