今日:96 hit、昨日:190 hit、合計:475,075 hit
小｜中｜大
43. ページ43
「それから、俺のことはジンと呼べ。さん付けはいらん」
「わかりました、ジン」
「ついでにその敬語もやめろ、鬱陶しい」
「えっ…と……」
「普通に話せ。
───なんだ、できないのか？」
馬鹿にしたようにニヤリと笑いながらそう言ってみせるこの人は、本当に俺の扱いが上手いと思う。そんなふうに煽られてしまったら、できると答えるしかなくなるではないか。
「できないわけじゃない。
ただその…いいのか？
仮にも俺はジンのペットなんだろ。
──飼い主にタメ口をきくペットというのも、どうかと思うのですが」
「構わねぇ。逆にこのくらいはした方が、組織のやつもお前のことを警戒するはずだからな。
…ああ、だが俺以外のやつと接触する時は敬語を使えよ。ただの礼儀がなってねえ阿呆と思われちゃ意味がねぇ。てめぇが馴れ馴れしい口をきいていいのは、当分俺だけだ」
「わかった。
何から何まで色々と…世話になる」
座ったままではあったがその場で軽く頭を下げた俺に、ジンはまた鼻を鳴らした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 586人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：櫂渦【とーか】
| 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/28997649
作成日時：2021年2月9日 19時
