深夜徘徊デート しばゆー ページ12
デートの話です
深夜徘徊デート/まちぶせ
#
your side
…仕方ない、で済まさないといけないんだけど。
今日はしばたくんとデート、のはずだった。
なんだかやり切れなくてもう一度LINEの文面を開く。変わるはずもない、急用、の2文字。おそらく東海オンエアの撮影なんだろうけど、なんかなあ。
なんか、横取りされた気になっちゃう。
このモヤモヤを抱えたまま、せっかくの土曜日を寝て食べてゲームしてまた寝て、という凄まじく無駄な1日に変えてしまった。
思ったよりあっという間に夜が来て、お風呂に入って、そんなに面白くもないテレビを見てぼーっとする。お昼に沢山寝てしまったから、そんなに眠くない。
ふと自分の爪が視界に入って、苦笑いしてしまった。あーあ、せっかく今日のために可愛い黄色のネイルにしたのに。
急に寂しくなって、うー…と変な声をあげながらクッションを抱きしめる。
…会いたいな。
そう思って目をつぶった。
ぽこん！
急に間抜けな音が鳴って、LINEメッセージが来たことを知らせる。
怪訝に思ってLINEを見ると…なんとしばたくん。
しばたくんおきてる?
A起きてるよ、どうしたの?
なんだろ、こんな夜中に。
首を傾げて返信を待っていると、今度はチャイムの音が鳴った。
ビクッと体が跳ねる。え？夜中2時ですけど…？
お化けか、変質者か、覚悟を決めてインターホンを見た。
するとそこには、満面の笑みで立っているしばたくんがいた。
いや、なんで？
慌てて玄関に出てドアを開ける。
『しばたくん！』
「A！びっくりした？」
『いや怖いよ普通に…』
えー、なんて言って体をうねうねさせる彼。いや、ほんとに、なにしに、何故来た？
『…え、なんで？』
「ん？」
『いや、なぜ、あなたはここに？』
「いやー、今日デート出来なかったし、会いたいなーって思って？」
不覚にもキュンときてしまう。
そうだった、彼は筋金入りの自由人で、なにより人のことを考えられる優しい人だった。きっと私が寂しがっているのも見越してたんだろう。
『うんうん、私も会いたかったよ。でもね、』
「うん？」
『深夜2時に、突然女の子の家に来るのはダメです。』
「…ごめんなさい。」
『分かったならよし。ほら、中入って。』
そう言って部屋に戻ろうとする私の手をしばたくんが掴む。
「待って、俺やりたいことあんの！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 256人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
杉猫(プロフ) - リク話ありがとうございます！もこ坂可愛い｡ﾟ(ﾟ´▽`ﾟ)ﾟ｡消しゴムの顔が思い浮かぶくらい可愛いお話ありがとうございました！ (2019年6月12日 18時) (
レス) id: 04ecf5769a (このIDを非表示/違反報告)
ハクビ(プロフ) - Mai Yさん» リクエストありがとうございます！がんばります！ (2019年6月8日 19時) (レス) id: 17afb1acf0 (このIDを非表示/違反報告)
Mai Y(プロフ) - トミーのヤキモチをリクエストしたいです！ (2019年6月7日 21時) (レス) id: bc7e167811 (このIDを非表示/違反報告)
ハクビ(プロフ) - 桃さん» リクエストありがとうございます！エイジくん初挑戦、がんばってみます！ (2019年6月5日 20時) (レス) id: 17afb1acf0 (このIDを非表示/違反報告)
かのい(プロフ) - リクエストお答えありがとうございます！めちゃくちゃ良くてキュンキュンしました！これからも更新頑張ってください！ (2019年6月5日 17時) (レス) id: 1702f55027 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハクビ | 作成日時：2019年5月21日 19時
