トイレの神様に逆らってみた 12

暗躍 ページ1

六谷薙は魁華子が美人だからという理由だけで理不尽にいじめられていることを知った。
だから、自分と接触してきたとき、あまり芳しくないと感じていたらしい。
六谷は大雑把に分ければイケメンな部類に属する顔立ちをしていた。体つきもいいし、女子からそれなりに注目されているのは、バレンタインに渡されたチョコレートの数で呆れるくらいだったという。
六谷はそういう惚れた腫れたの話を面倒くさいと思っていた。ただ突っぱねることもできたが、まあ、ダークでもヒーローと呼ばれるだけあって、完全に無下にすることもできなかったらしい。
言ってしまうと、六谷はお人好しだった。少々やり方は非情で汚いところもあるかもしれないが、その行動が他者のためでなかったことなど一度もないのだ。
つまり、今回いじめの首魁という汚名を背負ったのも、魁華子──私を救うためだった。

経過→

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