今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:853 hit
小|中|大
呆れ ページ22
「一応、こういうのが見えるってのは、慣れてるからな。ガキの頃から」
「ふぅん。特殊家系ってわけ?」
「いんや。一族では俺が初らしい。突然変異か何かだろうな」
明らかに呆れられたのだが。
「まあ、魁の周りに何かいるのはわかってた。魁は普通に暮らしたいようだから、関わらないつもりだったんだが」
俺はふわ、と欠伸をして、ベランダにぼうっと立つ影を見る。
「しょうぶしたぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」
「何だあれ」
さすがに血眼になって勝負下着って叫んでるオバサンの幽霊を見過ごせるほど俺は呑気ではなかった。
生き霊が説明する。
「ここの地縛霊よ。こないだまでもう一人いたのだけれど」
なるほど、三條はこいつに夢枕に立たれたのか。ざまぁ。
だが、もう一人いた、ということは何らかの方法で成仏したのだろう。
魁の夢枕に立たれても困るしな。
「一肌脱ぎますか」
生き霊に呆れの溜め息を吐かれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
3人がお気に入り
3人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:瑠色 | 作成日時:2019年5月20日 20時