オトナノヒト 【数原龍友】

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龍友「じゃ、ちゃんと寝るんやで？」

「うん。ありがとう龍友くん」

龍友「明日金曜日やし、お店忙しいやろな。頑張れよ？」

「めちゃくちゃ忙しいよ…金曜日に来たことないだろうからわかんないと思うけど。」

龍友「はは。笑 しゃーないしゃーない。あ、あと明日ちゃんと学校は行きや？」

「あー学校だ。しんどいけど…」

龍友「たまにAちゃんが学校行ってるってこと忘れそうになる」



龍友くんが笑ってる時、
上着のポッケで携帯がずっと震えてることに気付く



「…あ、健くん…」

龍友「電話？あ…彼氏か。じゃあ僕行くな」

「え、ちが」



私の否定を聞こうともせず、行ってしまった。
違うのに。

って、健くん待たせちゃってるんだ。



「っもしもし」


焦って携帯の画面をスライドして
電話に出る



健二郎『もー、どんだけ鳴らさせるん。』

「ごめんなさーい」

健二郎『今大丈夫？家おるやろ？』

「今から家入るとこ」


エレベーターのとこまで歩きながら答えて
上に向かうボタンを押す



健二郎『は、この時間に外おったん？』

「この時間って、まだ12時なってないよ」

健二郎『ばか、せっかくお店じゃないんやから危なくない時間に帰れよ。心配するやん』

「…うん。でも、友達の家にいただけだし、友達も家が近いから大丈夫だった」

健二郎『大丈夫じゃないと困るわ。』



龍友くんといい健くんといい
みんな、私のこと子供扱いしすぎじゃない？
なんか悲しくなってきた。
私ってとことん、子供としか見られてないんだきっと。

つらいなぁ。



健二郎『A？』

「あ、ごめん。今お家入ったよ」

健二郎『ん、おかえり。』



健くんのおかえり、
ほっとする



健二郎『で、今日電話したのはちょっと予定を聞きたくて』

「なんの？」

健二郎『来週の木曜日、空いてる？てか、空けててほしいねんけど』

「え…う、うん、空いてるよ。」

健二郎『じゃあ、20時くらいに連絡入れるわ。それまでに出かける用意しといて？』

「は、い」

健二郎『可愛いAちゃん期待してる』



ふふっ、電話越しに笑ってる健くん
お店以外で会うのなんて初めてだよ？
なんで急に？何を考えてるんだろう

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