恥ずかしすぎて ページ21
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ううん、どうかしてるのはおっぱじゃない。
私の方だ。
恥ずかしいからやめて、って言えばいいのに、言えない。
それは、
『無理、ダメって言わない』って、おっぱに約束したからじゃない。
おっぱの手や唇が触れると、どこも熱くなる。
触れられてる脚は、緊張してるのゾクゾクして、力が入っちゃうのに解放したくもなって。
おっぱのささやく声だけで、頭の中で何かが弾けるようにクラクラして。
おっぱの手が、ジリジリと内腿に進んでく。
変だ。
このふわんふわんな感覚に、とらわれたまま逃げられない。
KH「A」
耳元で私の名を呼んで、唇を押し付けてるおっぱは、きっと笑顔だ。
やめて欲しいのにやめて欲しくない。
私はこんな「はしたない」子だったの?
私はおっぱみたいに笑顔にはなれないよ。
恥ずかしい。
すごく恥ずかしいよ。
「んっ… 」
我慢したけど、とてつもなく恥ずかしくて、キュッと固く閉じた目から、一粒涙がこぼれた。
KH「わ!A?」
おっぱはびっくりして身を引いた。
自分がそうさせたくせに、離れたおっぱを恨めしく思うなんて、
もう自分で自分がわからない。
「違うの。違うから、おっぱ」
ごめんね、なんて言われる前に説明しなきゃ。
涙は一粒きりでおしまいで、私は悲しかったわけじゃない。
不安は何でも話す、って2人の約束だけど、
恥ずかしくて涙が出た理由が、恥ずかしくて説明できない←
「心配しないで。恥ずかしすぎて涙が出ちゃっただけ」
テヘって感じで、うまく笑えたかな。
おっぱが両手で私の顔を包んで、涙の跡を指で拭いてくれる。
KH「無理させた?ごめんね」
プルプルと首を横に振る。
違うのに…。
「ずるいよ。おっぱは全然恥ずかしくないの?」
なぜかハハッ!って笑われて。
KH「今夜ゆっくり教えてあげる」
その言葉にまたカァッと頰が熱くなった。
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作者名:セナセナ | 作成日時:2019年5月13日 14時