18話 ページ20
服部「くっそぉ!」
地面を見下ろして両足を壁に乗せて思い切り蹴り上げ、サスペンダーを離し空中で和葉の頭を抱きかかえると、背中から植え込みへと落ちていく。すぐに体を起こしては和葉を抱えて逃げ出す。その背後で鉄骨が次々と崩れ落ちた──。
鉄骨が落ちてもうもうと巻き上がる土煙の中に人の姿が見えて、消防隊員はまさかと目を見張る。
消防隊員「誰かいるぞ! 急げ!!」
大滝「あれ、平ちゃんちゃうか?」
と、特殊処理班を振り払って走り出す。
消防隊員「やっぱりいるぞ!」
消防隊員「担架だ! 担架持ってこい!」
煙の中から現れたのは和葉を抱きかかえる服部で、気を失っていた和葉が、うぅ・・・と目を開ける。
服部「和葉、大丈夫か?」
和葉「う、うん・・・少し気ぃ失うてたみたいや・・・・・・Aは?!」
服部「香宮と柊なら、川の中や」
消防隊員たちが駆けつけて、すすで汚れた服部と和葉の顔を見て、安堵の表情を浮かべる。
消防隊員「君たちが残っていた二名かな」
服部「はい。残りの二名も無事です」
消防隊員「そうか!よかった」
服部「彼女を頼んます」
和葉を消防隊員に預けると、消防隊員が来た方向に走り出す。
消防隊員「お、おい! 君、ケガは!?」
服部「大丈夫です!」
遅れてやってきた大滝が服部とすれ違う。
大滝「へ、平ちゃん!」
服部は植え込みを飛び越えて、道路へと走っていった。
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ゆん(プロフ) - オリキャラカップル大好きなんです!作ってくださりありがとうございます!! (2022年1月18日 18時) (レス) @page2 id: 565e409edc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:togetumizu319 | 作成日時:2018年4月30日 11時