【呪術廻戦】見えない言葉 (ページ10)

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仲良しページ10

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Aと悠仁が仲良さげに話している間。

僕はただひたすらAのことを見つめていた。

悠仁の特訓を任せた側としては、ここまでさせるつもりはなかったのだけれどなぁ、なんて考える。

ふと、Aが自分を見上げては直ぐに視線を逸らしたことに気づき、なぁに？と顎を手に乗せて肘を膝について笑顔を浮かばせながら、顔を覗き込む。

｢なんでもないです、｣

ふいっ、と顔を背けては、近い…と小さく呟くAの耳は、ほんのりだけど赤く染っていて。

｢(…なにそれ、可愛いんだけど)｣

予想外の反応にびっくりして、思わずAの顔をマジマジと見てしまう。

｢え、五条先生、そんなに先輩見つめてどした？｣
｢えっ………そんな見てた…？……まじ、か…｣

悠仁に指摘されて気づく。

まじか、ともう一度呟いては、照れ隠しとまではいかないけれど、悠仁の隣に腰を下ろして背中をバンバンと叩く。

力はそんなに強くないはずだけど…うん。

｢いた、いっ……た…くないけど、え、なに、照れ隠し？？｣
｢もー、悠仁、僕を誰だと思ってるのさ！こんなにGLGな僕を世の女性が放っておくと思ったの？｣
｢え、まじ！？先生モテんの！？｣

悠仁に図星をつかれて、バレないように法螺を吹く。

いや、まぁ、放っておかないのはそうだけど、別にそんな、多いって訳じゃないけど…。

｢もっちろん！モテるよ！ま、悠仁はそういうこと言ってるあたり、モテないでしょ〜？｣
｢うわ！先生もそれ言う！？も〜、釘崎にも言われたよ〜……あ、A先輩は…って、え、ちょ！？せ、先輩、どうした！？なんか痛かった！？ごめん！！｣

今までなにも喋らなかったAに、悠仁が話を振って彼女を見れば、なんと、Aの瞳と頬は涙で濡れていた。

｢っ、なんでもないです…｣
｢え、ちょ、ほんとに大丈夫？まじで、っ……先、生…？｣

悠仁が慌ててAの頬に流れる涙を指で拭おうとするのを腕を掴んで止める。

｢……｣
｢せ、んせ……？｣
｢な、なんですか、目に、ゴミ入っただけ…｣

強がってみせるA。

何に泣いていたのかは分からないけれど、僕が言ったことに対して嫉妬して…っていう理由がいいなぁ、なんて思ってしまう僕は、悪い大人だろうか。

………