届けたい想い～２～ (ページ43)

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由季ｓｉｄｅ

「･･･すべての人の想いに、
　応えられないのは、仕方がないことだと思う
　すぐに忘れることはできないけど、友達でいさせてほしい」

友達のまま･･･

それでも、裕太のそばにいられるなら、それでいいんだと素直に思えた私

裕太「由季は、それで幸せなの？」

心配そうに聞いてくれる裕太の優しさに、

「その言葉の答えは、裕太がいちばん分かってるんじゃない？」

精一杯の笑顔で応える

裕太「･･･そうだな」

裕太が見せた優しい笑顔を見て、

二人、向き合えてよかったんだって思う

だから、ちゃんと伝えよう

「裕太、ちゃんと向き合ってくれて、ありがとう」

裕太「俺のほうこそ、ありがとう
　由季のおかけで、いろんな感情に気づけた」

「そっか･･･
　次は、裕太と美鈴さんの番だね！」

裕太「ああ」

そう言って、裕太と私のこと、

ずっと黙って見守ってくれてた美鈴さんに視線を移す

裕太「美鈴さん、
　俺に、ちゃんと向き合える時間をください」

「はい」

静かに微笑む美鈴さんに向けられる裕太の笑顔

これが、愛する人と友達との境界線･･･

すぐには、気持ちの整理がつかなくて、

少し心が痛いけど、いつか想い出に変わると信じてる

一方通行の想いのせつなさを知ってる二人･･･

どんな結果になっても、

ちゃんと向き合って出した答えなら、

きっと、受け入れられるはずだから、

二人、向き合うことは、意味のある時間なんだと思う