☆ ６５ ☆ ページ16
美鈴ｓｉｄｅ
「美鈴さんは、再婚、考えたりしないの？」
裕太くんの突然の質問に、少し戸惑った
心の中に存在する人への想いを封印した私･･･
言葉を選びながら、伝えた想いは、
「私、不器用だから･･･
家事に育児に仕事にって、
バランスよく過ごせてるから、今は、このままでいいのかなって。」
これも、私の本音なんだって思ってる
そんな私に、
「今、好きな人いないの？」
ストレ−トにぶつけられる言葉
一瞬、思い浮かんだ人･･･
けど、すぐに、封印した私に、
裕太くんは、何かを感じたみたいで、
「今、誰か思い浮かんだ感じ？」
するどい視線で、私を見ながらそう言った。
「・・・・・・・・・・」
私が何も答えられずにいると、
裕太くんは、両手首を押さえつけて、上に覆い被さってきた。
「･･･裕太くん？」
私は、不安になって、裕太くんの名前を呼ぶけど、
裕太くんは、いつもの裕太くんじゃなくて、
「再婚は考えてないけど、好きな人はいるんだ？」
艶っぽい表情で、攻めるように見つめてくる。
私は、どうすることもできなくて、裕太くんから視線を外した。
「ちゃんと答えてくれるまで、このままだよ。」
「私は、もう、誰も好きになんかならないから･･･」
好きな人を思い浮かべながら、裕太くんにそう言って、
好きな人を、忘れなきゃいけないと自分に言い聞かせてた。
「そんなふうにキレイな表情をさせる人を、美鈴さんは、忘れられるの？」
「・・・・・・・・・・」
「美鈴さんが好きな人って、ガヤだよね？」
太輔くんの名前に、私が動揺してしまったのを見逃さなかった裕太くん･･･
「俺、相手がメンバ−でも、あきらめられないから！！」
裕太くんの顔が近づいてきて、
「裕太くん、やめてッ！」
背けた私の顔に片手を添えて、妖しく微笑む。
「美鈴さん、大きな声出すと、優弥くんが起きちゃうよ。
俺に抱かれてる姿、見られてもいいの？」
私は、ハッとして、優弥の部屋の方へ視線を向ける。
その間も、裕太くんの愛撫は続いてて、
私は、声を出さないように耐えるしかなかった。
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作者名：波瀬(Ｎａｍｉｓｅ) | 作成日時：2017年9月17日 18時
