届けたい想い (ページ43)

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玉森ｓｉｄｅ

午後。海辺での撮影。

少し離れたとこで、撮影を見てるのは、俺の大好きな美鈴さん♪

撮影が終わり、柚希さんと一緒に、美鈴さんの元へ

「あ～、疲れた～ｯ！」

美鈴「裕太くん、お疲れさま。」

優しく声を掛けてくれる美鈴さんは、女神さまだ♪

「美鈴さん、俺、がんばったから、癒して～ッ」

甘えモ－ドで、美鈴さんに軽く抱きつく。

美鈴「何、裕太くん、甘えんぼさんモ－ドなの？」

美鈴さんの言葉に、抱きしめた腕をほどいて、

「うん、美鈴さんに、優しく癒されたいの。」

これでもかっていう笑顔のおまけつきで言ってみた♪

美鈴「ﾌﾌ･･･、さっきまで、かっこよくポ－ズきめてた人と、
　同一人物だとは、思えない(笑)」

そんなふうに言いながら、微笑み返してくれる美鈴さんの態度に、

俺、男として意識されてないんだなって思う･･･。

だって、今朝、ガヤに抱きしめられてた美鈴さんの反応と、

明らかに違ってて、すごく、ショックだった。

美鈴さんを、俺だけのものにしてしまいたい･･･

優弥くんだっているし、そんなことできるはずないけど、

俺、美鈴さんがいてくれないと、心のバランス崩しそうで怖いんだ。

そんな俺の気持ちを見透かされてる感じがする柚希さんの存在が、

俺を、間違った感情の世界から、現実の世界に引き戻してくれる。