届けたい想い (ページ40)

今日:26 hit、昨日:2 hit、合計:19,439 hit

☆　３９　☆ ページ40

玉森ｓｉｄｅ

「ガヤ、おはよう。」

太輔「おう、玉、おはよ。」

「朝から、見せつけてくれるね。」

太輔「何、起きてたんだったら、声かけてくれればいいのに。」

冷静な大人な対応にムッとして、
、
「余裕じゃん。」

太輔「そんなふうに見える？
　美鈴さんといるときは、こんな余裕ないけど。」

「自分のことには鈍感な美鈴さんに、
　ガヤの存在を、男として意識させるには、十分だったんじゃない？」

太輔「それは、どうかな･･･
　ドラマの１シ－ンみたいだって言ってたけど。」

「結構、いい雰囲気に見えたけど？」

太輔「玉、どうした？」

心配そうに、俺を見てるガヤ･･･

「･･･ガヤはさ、色気あってかっこいいし、キスブサでは、キングだし、
　男の俺から見たってイケメンだと思うし、女は、ほっとかないだろうし、」

俺は、そんなことしか言えなくて、

太輔「ちょ、ちょっと、ほんと、どうした？」

ほんと、心配そうに見てるガヤに、

「ガヤ、お願い･･･俺から、美鈴さんを奪わないで･･･」

力なくぶつけた言葉･･･。

太輔「奪うって、美鈴さんは、玉の彼女じゃないだろ？」

うん、間違ってない。

「そうだけど、俺にとって美鈴さんは、大切な人だから。
　もし、ガヤが、美鈴さんとつきあうなら、俺、」

太輔「玉の気持ちは、気付いてた。
　けど、俺も、美鈴さんのこと大切に想ってる。」

「・・・・・・・・・・」

太輔「いちばん大切なのは、美鈴さんの気持ちだろ？
　俺は、自分の気持ちに、正直でいたいと思ってる。
　こんなこと考えたくないけど、
　もし、美鈴さんが、玉を選ぶなら、
　俺は、時間かかると思うけど、二人を祝福する努力はしたいと思う。」

「それくらいの想いなら、別の女でいいじゃん。
　俺は、絶対、美鈴さんじゃないとイヤだ！」

太輔「俺も、玉の気持ちに負けてるつもりはないよ。
　ただ、美鈴さんの想いを大切にしたいって思うから」

「そんなのキレイごとだよ。」

ガヤのまっすぐな気持ちに、俺は、そんな言い方しかできなくて、

それ以上、何も言えなかった･･･。