届けたい想い (ページ3)

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☆　３　☆ ページ3

美鈴ｓｉｄｅ

遅刻ぎりぎり、席に着いた私。

冴子「珍しいわね、美鈴が、こんなぎりぎりに出社なんて。」

そう言いながら、書類を手渡してくれるこの人は、編集長の結城冴子さん。

しっかりしてて、頼りになる姉御肌タイプの女性。

そして、私をこの仕事に復帰させてくれた恩人でもある。

「ちょっとドジっちゃって･･･」

私は、朝の出来事を冴子さんに話した。

冴子「ははは･･･玉森くんか･･･朝からイケメンと遭遇ね。」

「ほんと、朝から、得しちゃいました。」

冴子「美鈴って、見た目スラッとしてキレイで、しっかりしてるように見えるのに、
　案外、不器用さんだよね？」

「はい･･･不器用だから、いっぱいいっぱいで、余裕ないです。」

冴子「まあ、仕事はちゃんとしてるんだから、いいんじゃない？
　すべてにおいて完璧な女は、かわいくないわよ。」

「そんなものですか？」

冴子「そうよ。
　さあ、仕事しましょうか」

「はい。」