届けたい想い (ページ11)

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美鈴ｓｉｄｅ

電話を終えて、藤ヶ谷さんが戻ってくる。

太輔「美鈴さん、つきあってくれてありがとう。コ－ヒ－、ごちそうさま。」

「いえ、撮影、頑張ってくださいね。」

太輔「ありがとう。あ、それから、話、途中だし、
　美鈴さんに聞いてほしいことがあるんだけど、夜、時間ある？」

藤ヶ谷さんにそう言われて、考えたのは、優弥のこと。

今日は、実家に泊まりに行くことになってる･･･。

けど、聞いてほしいことか･･･藤ヶ谷さんの相談事、私で大丈夫かな･･･。

それに、夜か･･･

職場は、事情を分かってくれているので、仕事は、基本、１８時まで。

あまり、夜は、出歩きたくないんだけどって考えてたら、

太輔「俺、美鈴さんと、話がしたいんだ･･･
　迷惑じゃなかったら、会ってもらえたら嬉しいんだけど･･･」

すごく真剣な表情で、そう言われた。

「分かりました。」

そう言って微笑むと、

太輔「よかった～！じゃあ、話は、会ったときにゆっくり･･･
　お店、予約とれたら、連絡するね。」

さっきとは違って、すごく笑顔の藤ヶ谷さん。

「あ、はい。」

私の返事を聞くと、急いで、会議室を出ていった。