【luz】『luz』/こんぺいとう。 ページ41
「だって、これ以上変な誤解を産みたくないの…っ」
この世界は時に【音楽】と同じ。サビが1番目伝えたいところで、前置きは静かにことを済ませて。たった1回のCメロが革命を落とせる。
人気者、脇役、天才に振り分けられる世の中と同じで一部でも狂ってしまえば、旋律が調和が取れなくなり全てが台無しになる。
「知ってるの、この感情が無駄だってことも。違う誰かから見たら悪役だってことも知ってるの……っ」
「……」
「それでも、私はルスが好きだから…」
贔屓しちゃうの。ルスに感情移入しちゃうの。ダメだよね、ごめん、ごめんね。
まふくんが作ったあの歌は人を泣かせるために作られたものでは無いのに彼女が苦しんでいる。多分、どの歌にも罪はないんだよ。
「ね、それって褒めてるん？」
「……っ、茶化さないで」
「…ごめん。でもね、これは昔聞いた話なんだけど。信じていれば報われるんだって」
海のそこに沈む人魚姫になるか。
酒に溺れる夜のヒメになるか。
選ぶのも真実が確かではない情報に踊らされるのも自分の責任。
天才だけが生き残れる『音』の世界で藻掻き苦しむのは歌い手かリスナーか。
あとがき。白椛・nana→←【luz】『暗転』/こんぺいとう。
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ほさと - とても感動しました。占ツクの歌い手様を扱った作品には珍しくしっかりと小説になっていて、一介の読書好きとしても嬉しかったです。どの作品もとても美しい比喩があり、音読したい作品だなぁと思いました。 (2019年7月14日 20時) (
レス) id: fdc2472f82 (このIDを非表示/違反報告)
弓乃 - 皆様の素晴らしい文章に心が震えました。ありがとうございます。執筆お疲れ様でした。これからも頑張って下さい。 (2019年6月17日 16時) (レス) id: d99258de7b (このIDを非表示/違反報告)
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